© 【公式】壱岐新聞社 All rights reserved.

20187/20

交通ビル撤去を発議すべき。

3日に本島を直撃した台風7号の強風で、郷ノ浦町市街地の壱岐交通ビルの壁の一部が落下した。同ビルの危険性はこれまでも指摘されており、市議会一般質問では7回も取り上げられている。これまでの状況として、平成26年12月の市空き家等審査委員会で危険家屋と認定。27年2月に所有者に勧告書を送付。同5月に空き家対策特別措置法が本格施行され、同7月に市と所有者が面談。所有者は「解体する」と話したが、その後は進展していない。

同法により、倒壊の恐れや衛生上問題のある空き家(特定空家)の所有者に対して、市町村が撤去・修繕を勧告、命令ができ、勧告を受けると固定資産税の優遇が受けられなくなり、命令に違反すれば50万円以下の過料に処せられ、強制撤去も可能となる。強制撤去を行う行政代執行法では、撤去費用は所有者に負担を求めることができる。それならば早々に撤去を行えば良いように思えるが、いくつかの問題がある。所有者が撤去費用の支払いを拒否した場合、費用は国税、地方税に次ぐ順位の先取特権を有するが、それでも状況を考えると回収することは相当難しく、公費投入が余儀なくされる。1億円とも言われている撤去費用を市が支払うことは、当然、市民の大きな反対を受けることになるだろう。

特措法施行後、特定空家撤去の行政代執行はまだ全国で数例しか行われておらず、鉄筋建コンクリート建てビルは例がない。行政代執行は行政の強権力とも見られかねないだけに、壱岐市が躊躇する気持も理解はできる。また市内には他にも危険家屋は多く存在しており、「交通ビルだけ強制撤去するのは不公平」という声が出てくることもあり得る。じつに難しい問題を多く抱えているが、これだけ議会でも論議されていれば、もし事故が起こった時には私有物ではあっても、市、議会の責任が問われることになる。撤去を議会が発議するなど、議会主導で問題解決に乗り出すべきではないだろうか。




  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

20192/22

木のぬくもりと明るさ特徴。特養「壱岐のこころ」内覧会。

勝本町布気触の旧鯨伏小学校跡地に建設中だった社会福祉法人壱心会(岩永城児理事長)の特別養護老人ホーム「壱岐のこころ」(山内一也施設長)の開所…

20192/22

観光客が求める体験型メニューは。

県観光連盟が実証実験として販売している「長崎しま旅わくわく乗船券」の売れ行きが不振だと、長崎新聞に掲載された。昨年10月末の販売開始から今年…

20192/22

県内数人の快挙!壱岐商初の全商7種目1級合格。情報処理科3年、山口愛実さん。

壱岐商業高校(長池純寛校長、271人)の山口愛実(あみ)さん(情報処理科3年=芦辺中出身)が、昭和24年(1949年)の同校創設以来初めての…

20192/15

移住促進の拠点施設「たちまち」オープン。

芦辺町芦辺浦に9日、市民団体「たちまち」による移住交流拠点施設がオープンし、壱岐市と「芦辺浦地区における移住促進ならびに空き家の活用推進に関…

20192/15

唐津市との連携強化を。

唐津市のJR唐津駅近くに、今年7月までに複合商業施設がオープンする。「唐津新天町パティオ街区再開発プロジェクト」と題されたまちづくり計画で建…

ページ上部へ戻る