市地域おこし協力隊のメンバー5人が壱岐の住民にスポットを当てて紹介する「壱州人辞典」で、紹介された住民がこのほど目標の百人に達し、一冊の冊子(B5版、42㌻)にまとめられた。
同辞典は、同協力隊の空き家活用推進担当、藤木彩乃さん(31)が「壱岐の自然や文化、食などを伝える媒体は沢山あるが、それは土地ごとに魅力がある。差別化を図るには壱岐に暮らす人、その生の声を伝えることが大切」と、ほかの隊員に呼び掛けて企画した。
昨年5月から4~89歳の壱岐出身者69人、Iターン者31人を取材し、記事を壱岐UIターンポータルサイト「いきしまぐらし」やSNSで随時発信してきた。
4月27日に市役所で「お披露目式」があり、協力隊員のほか、取材を受けた住民の代表も出席。藤木さんから冊子が手渡された。今後ほかの取材対象者にも手渡していくという。
式で藤木さんは「率直な壱岐への思いやこれからについても聞くことができた。インタビューを受けていただいた皆様、市職員、一緒に作り続けてくれたメンバーのおかげです。ありがとうございました」と述べた。
取材を受けた住民を代表して勝本町の港町酒場あかり屋の店主、角谷透さん(34)は「百人の方の意見や島に対する思いを見て刺激になった。鮮魚仲買もしているが、地域の人に居酒屋と仲買をしているのか説明する機会がなく、壱州人辞典を通して説明できたことで、読んだ人から頑張っているね、応援しているよと沢山の言葉を頂き励みになっている。どの業種にとっても大変な時代になったが、前向きに力強く頑張っていきたい」と感謝の言葉を述べた。
同辞典は各港や空港、飲食店などに配布される。