第3回壱岐の島泥んこバレー大会(同実行委員会主催)が14日、原の辻ガイダンス前の田んぼで開催され、島外からの7チームを含む31チーム、約250人が参加した。
昨年4チームが出場したジュニアの部は、サッカーなど他のスポーツイベントと日程が重なったため今年は実施されなかったが、それでもトータルで昨年より3チームを多い出場で、篠崎美智子実行委員長は「壱岐の名物イベントとして、年々定着していることを感じている。1年前から図面を引いてシャワーや本部席の設置を完璧に行うなど、みんなが協力してくれているおかげ」と多くの協賛者に感謝した。
梅雨の合間の好天となり、最高気温も25・3度まで上昇。予選リーグから選手たちは泥の中にダイビングレシーブをするなど、全身泥だらけになりながらプレー。また独自のコスチュームで会場を楽しませるチームも多く、遺跡見学に来た観光バスが停車して見物するなど、大会は独特の盛り上がりを見せた。
選手全員が「天使の羽」を付けてプレーしたのは「日Pフェアリーズ」。赤木直美さん(38)は「小中学校のPTA役員をしていた仲間でチームを作りました。羽は針金を曲げて、100円ショップで買ったピンクのゴミ袋を張って、みんなで手作りしました」と準備段階からのチームワークで大会を楽しんだ。
「IKUMA・P」はバレエ「白鳥の湖」のコスチュームとメーキャップ。樋口伊久磨代表(47)は「原の辻に舞い降りるツルたちを守っていこうというメッセージと、バレーとバレエをかけたコスチューム。だから“ツルの湖”ですね。毎回出場していますが、子どもの時に戻った気持ちで泥と戯れています」と羽目を外して楽しんだ。
一方で、上位チームはバレーボール経験者も多く、ハイレベルな戦いを見せた。優勝した「V‐Ancient」(福岡市)は3年連続制覇。決勝の「チーム田の真吾」(壱岐市)戦もスコアは23‐18の接戦だったが、戦況に応じて女性をメンバーに入れるなど、内容は余裕十分の圧勝だった。
松田孔明さん(30)は「福岡の社会人バレーボールの仲間ですが、壱岐出身者も多いので、みんなこの大会に出るのを楽しみにしています。子どもの頃だったら“やったらダメ”と怒られていたことを、大人が真剣にやっている後ろめたさが快感。泥の中も最初は不快なのに、次第に快感になってくるものです」と泥んこバレーの魅力を語った。
▼準々決勝 V‐Ancient24‐17芦辺DVBC、からあげ大吉32‐17チーム目良、辻田ホワイトアスパラレッグス29‐28赤木病院、チーム田の真吾28‐1457年会
▼準決勝 V‐Ancient23‐21からあげ大吉、チーム田の真吾32‐17辻田ホワイトアスパラレッグス
▼決勝 V‐Ancient23‐18チーム田の真吾