陸上自衛隊大村駐屯地の第16普通科連隊音楽隊(森眞司隊長)19人による演奏会が13日、勝本・湯の本に建立されている山口常光銅像前で開かれ、鯨伏小学校(長山昇校長、81人)の全校児童、市民ら250人が観賞した。
山口常光氏(1884~1977)は鯨伏村(現在の勝本町本宮南触)生まれ。昭和17年に陸軍戸山学校軍楽隊長となる。最後の軍楽隊長として終戦を迎え、昭和23年に警視庁音楽隊を誕生させ、隊長となった。郷土壱岐への愛着も深く、壱岐高校、壱岐商業高校、旧箱崎中学校、鯨伏小学校、霞翠小学校の校歌や、壱岐郡婦人会歌、石田町歌などの作曲を行った。昭和63年にサンドーム前に銅像が建立された。
同音楽隊は、14日に一支国博物館でコンサートを行うために来島し、その前日に「この機会に、ぜひ山口先生の銅像前で演奏を行いたい」(山下竜司広報室長)と、「扶桑歌」「陸自らっぱメドレー」、子どもたちのために「ようかい体操第一」「Let it Go」、市民に親しみのある「麦の歌」「流星」など10曲を演奏。「鯨伏小学校校歌」は児童らが同隊の演奏で合唱した。
下條笑璃さん(鯨伏小6年)は「校歌が山口常光先生の作曲であることは知っていました。その銅像の前で、自衛隊音楽隊の方々の素晴らしい演奏で一緒に歌えたことは、小学校生活の思い出になりました」と話した。