中学生による職場体験学習が9日、壱岐署で行われた。参加したのは郷ノ浦中3年の長嶋祐磨さんと入江遥人さん。
2人は署員の制服に着替え、まずパトカー試乗と装備品の使用方法を勉強。犯人を取り押さえるための刺股(さすまた)、防弾仕様の盾、警棒、手錠などを実際に手に取って、警察業務を体感した。
一層目を輝かせたのは鑑識業務体験。テレビでしか見たことがなかった指紋採取を、鑑識課の広瀬晴紀巡査部長から指導を受けて、実際に空き缶からの採取を行った。2種類のハケを使ってアルミ粉を塗りシートに転写すると、指紋がくっきりと浮かび上がった。また難しいとされるジュータンからの採取や、液体を使ってスチームアイロンで浮かび上がらせる方法なども学んだ。
広瀬巡査部長から「DNA鑑定も重要な鑑識で、いまは精度が高まり4兆7千億分の1の確率で鑑定できる。だが指紋は誰一人としてまったく同じことはない」と説明を受けると、長嶋さんは「テレビでは鑑識業務の一部しか紹介されていないことが判った。やり甲斐のある仕事だと思った」と高い関心を示した。入江さんも「知らないことばかりだった。鑑識業務はぜひやってみたいと思った」と警察官への興味を持った。
その後も志原駐在所訪問、警備艇「いき」の見学を行うなど、貴重な体験を積んだ。