江戸時代に朝鮮通信使が通ったルートをたどる「朝鮮通信使友情ウォーク」の一行が1日朝、芦辺着の船で来島し、壱岐の島ホールや一支国博物館など巡った。
日本ウォーキング協会や朝鮮通信使縁地連絡協議会など主催。2年に一度行われ、今回で10回目。一般公募した日本、韓国、在日韓国の市民が「21世紀の朝鮮通信使」としてチームを編成し、沿道の人々と交流しながら友情を深める。一行は3月9日にソウルを出発し、東京までの約2千㌔を歩く。高齢化などの理由で今回が最後の予定。
昼食会場となった壱岐の島ホールでは篠原一生市長が式典を開き歓迎。「心から歓迎いたします。昨年度は260年ぶりに朝鮮通信使の復元船が壱岐に寄港し、ショーなどを披露いただいた。壱岐には2000年以上の歴史があり、一支国博物館では悠久の歴史を体感いただければ」と話した。
友情ウォークの許南整(ホナムジョン)団長は「壱岐のきれいな景色を見て、心の平安を感じました。壱岐の温かい出迎えの心ときれいな自然をエネルギーにして東京まで行くことを約束します。今年は日韓の国交を結び60周年で、朝鮮通信使の心を持って日韓両国が進んでいくことを願います」と述べた。
式典では篠原市長と許団長が記念品を交換。最後に篠原市長が「ゴー、ゴー、レッツゴー」と掛け声を上げ旅の安全を祈願した。
一行は翌日の船便で博多に渡った。東京には4月30日に到着する予定。