第21回一支國幼児相撲大会(同実行委員会主催)が2日、壱岐島開発総合センター全天候型多目的施設で開催され、市内9幼稚園・9保育所と福岡市・めぐみ保育園から個人戦に74人、団体戦に50チーム260人の幼児が出場し、熱戦を繰り広げた。個人戦5歳児の部は、昨年の4歳児横綱・西永葵生(あおい)さん(郷ノ浦幼稚園)が、平成23・24年の久間幸海さん(郷ノ浦幼稚園)、27・28年の今西壮眞さん(石田幼稚園)に続いて3人目の4・5歳連続横綱に輝いた。
西永さんは昨年同様に恵まれた体格と安定した下半身を活かし、押し出し、寄り倒し、寄り切りと磐石の取組で予選トーナメント(B土俵)を順調に勝ち上がったが、同決勝では一気に出たところを江口輝偉津(らいしん)さん(筒城保育所)に逆転の切り返しを喫して敗れた。だがA・B土俵の上位2力士が進出できる決勝トーナメントでは、準決勝で松本悠貴美(ゆきみ)さん(志原保育所)を押し出しで破り、決勝では江口さんと再度対決。粘る江口さんを激しく攻め立てて、最後は右上手出し投げで破り連続横綱に輝いた。西永さんは「予選トーナメント決勝で負けて悔しかったので、決勝トーナメントで勝てたのがすごく嬉しい」と横綱らしい落ち着いた口調でしっかりと話した。
4歳児の部決勝は、物言いがつく白熱した相撲だったが、行事軍配通り江口陽結愛(ひゆう)さん(筒城保育所)が寄り切りで清川恵李(めい)さん(田河幼稚園)を破って横綱になった。陽結愛さんは5歳児の部準優勝の輝偉津さんの1つ下の弟。28年大会5歳児の部準優勝の優恵育(ゆうえい)も兄で、母・優美さんは「6人兄弟で男の子が5人。みんなでよく相撲を取っていて、4、5番目の輝偉津、陽結愛とも相撲中継が大好き。まわしの色だけでどの力士か判るほど。兄たちも幼児相撲の経験から、何事にもあきらめないで最後まで頑張る精神力を身につけた。2人もたくましく育ってくれると思っている」と兄弟の活躍に目を細めた。
団体の部は予選4試合(20番)を全勝したチームがいない混戦だったが、5歳児横綱の西永さんを擁する郷ノ浦スマイル(郷ノ浦幼稚園)が、決勝トーナメント初戦で郷ノ浦レインボー(郷ノ浦幼稚園)を5‐0、準決勝でめぐみB(めぐみ保育園)を大将戦の勝利で3‐2として決勝に進出。決勝のパーマン武生水(武生水保育所)も実力伯仲の戦いとなったが、3‐2で競り勝って同幼稚園に3年ぶり6度目の優勝をもたらした。同チームの松永晃生監督は「1か月半にわたって週3日、稽古を重ねてきた成果が出た。子どもたちが日に日に強くなっていくのが判った。先に相手のまわしを取ること、低い姿勢を保つことだけを徹底して教えたが、その通りの相撲を取ってくれた。たくましい子どもたちです」と力士を称えた。