壱岐署は7日、特殊詐欺事件被害防止功労者として、日本郵便株式会社壱岐国分郵便局の松坂幸市局長(58)と、局員の山川博樹さん(38)、坂本良徳さん(39)に署長感謝状を贈呈した。
6月17日に同局を訪れた80歳代の女性が窓口で100万円を引き出し、なおかつレターパックを購入したことから、特殊詐欺の被害に遭っているのではないかと怪しんだ坂本さんが、女性に注意喚起を行った。だが女性はそのまま帰宅したため、松坂局長に報告。局内で連携して被害を未然に防止することを確認し合った。
女性は同日にレターパックを、中身を「本」と記入してポスト投函。これに気付いた山川さんが、同局長らと女性宅を訪問して再度説得したところ、女性は東京都内の男性宛に現金を送付しようとしていたことを認めたため、「送ったらもうお金は戻ってこない」と郵送を思いとどまらせ、被害を未然に防止した。
同局長は「レターパックを利用した特殊詐欺の事案については数年前から注意しているし、警察からの情報提供もあった。社員間の連携がうまく取れたこと、粘り強く説得したことで、今回は被害を防ぐことができた。今後も声掛けなどを積極的に行っていきたい」と話した。
壱岐署は「レターパック、宅配便で現金を送れ、というのはすべて詐欺であると認識し、被害に遭わないようにして欲しい」と注意を促している。