第97回センバツ高校野球大会(3月18日開幕・甲子園)の出場チームがきょう24日に開催される選考委員会で決定され、日本高野連から発表される。壱岐高校が九州地区推薦校としてノミネートされている21世紀枠出場校は、全国9地区の推薦校から2校が選出される。21世紀枠出場校は一般枠出場校の前に発表が行われる予定で、午後4時前には「壱岐から甲子園」の夢が実現されるかどうかが判明する。
全国9地区の推薦校は別表の通り。選考委員会で長崎県高野連の藤本利治理事長ら推薦された高校の各都道府県高野連理事長らが、21世紀枠特別選考委員(15人程度)の前で推薦校が21世紀枠選出にふさわしい理由についてプレゼンテーションを行い、委員会で決定する。委員は高校野球に見識がある関係者だけでなく、幅広いスポーツ分野などから選出されている。
壱岐高が選出される可能性について他の8校と比較すると、有利な点として①成績②ハンデ克服③地域性が挙げられる。
都道府県大会が地区大会を兼ねている北海道地区を除く8校のうち、都道府県大会を勝ち上がり地区大会に出場したのは久慈、名古屋たちばな、小松工、大田、壱岐の5校で、8強以上は小松工(4強)、大田、壱岐(ともに8強)の3校。大田の中国地区は一般選考枠が2枠で、壱岐の九州地区は4枠。「あと1勝で自力選出濃厚だった」という点では壱岐は大田よりも印象が強い。
ハンデ克服という面では、橋でつながっていない離島であり、島内では練習試合もできない環境を克服し、しかも21人の部員全員が地元出身という壱岐が際立っている。部員11人の大田、能登豪雨災害などの復旧作業に参加した小松工がこれに続く。
地域性の面では、一般枠で他校が選出される可能性が低いのは京都(山城)、島根(大田)、長崎(壱岐)。また県別で過去に21世紀枠選出がないのは神奈川(横浜清陵)、京都(山城)、長崎(壱岐)となっている。
唯一、壱岐が選考に不利な面としては、九州地区大会準々決勝でエナジックスポーツ(沖縄)に7回コールド負け(9‐2)を喫している点が挙げられる。