日本初のモルック専用屋外コート「梅坂モルスタ」がこのほど、郷ノ浦町の睦モクヨンビルを拠点とする一帯エリア「梅坂ふろしき」内にオープンした。
モルックはフィンランド発祥の投てきスポーツで、木製のピン(モルック)を投げて3~4㍍先の木製のピン(スキットル)を倒す。スキットルには1~12の数字が記されていて、1本倒すと数字と同じ点数、2本以上倒すと倒した本数が得点となり、点数がちょうど50点となったプレイヤーが勝者となる。50点を超えてしまうと25点に戻される。
本市では市総合型スポーツクラブ「カメリアSC」(鬼塚裕司代表理事)が「壱岐をモルックの島に!」を合言葉に普及活動やイベントに取り組んでおり、同クラブ所属の公式クラブチーム「春一番」は昨年の世界大会に出場し、今年も世界一を目指している。
今回、モルックの国内の“聖地”ともいわれる満願寺(兵庫県川西市)の若田等慧名誉住職から「壱岐はモルックの島」の認定を受け、コート入り口には同寺から譲り受けた鬼瓦が飾られた。
コートのオープンを記念して、沼津小児童によるジュニアカップ準優勝チーム「沼男(ぬまだん)」、65歳以上のプラチナカップ優勝チームの「岩ちゃんさざんか」、梅坂ふろしき杯準優勝チームの「春一番てんとうむし」の3チームが出場したエキシビションマッチが行われ、公式クラブチームの春一番が貫録を示したが、最後まで勝負の行方が判らなかったように、老若男女がトップレベルのチームとも互角に戦うことが出来るモルックの面白さを象徴するゲームとなった。
春一番てんとうむしの中村大祐さんは「日本初の専用コートが壱岐にできたのは素晴らしいこと。モクヨンビルのクオリティにマッチしたコートで、作って頂き感謝しかない。モルックは誰でも気軽に始められ、けがをすることもない競技なので、ぜひ壱岐をモルックで盛り上げていきたい」と話した。
睦モクヨンビルの松本隆之代表は「周辺の温泉施設や飲食店などを含め、地域の活性化につなげたいとの思いでコートを整備した。モクヨンビルや周辺の温泉や飲食施設の利用者には、レシートを掲示すればモルックの道具を無料で貸し出すので、世代間交流をしながら気軽に楽しんでもらいたい。壱岐にとって今後の大きな問題は人口減少で、モルックをやることで健康寿命の延伸にも貢献したい。今後はクラブハウスや付随施設も展開していく計画を立てている」と話した。
コートと道具のみをレンタル使用する場合は30分千円の利用料となる。