社説

被災者の言葉に感動。

6日早朝に北海道を襲った最大震度7の大地震は、道内に大きな被害をもたらした。地震そのものによる被害も40人以上の死者が出るなど大きなものとなったが、531万人の道民が最も影響を受けたのは北海道全世帯停電という想定外の出来事だった。

いまの時代、電気が使えないことは本当に辛い。これが冬場の出来事だったら、室内での凍死者が数千人規模で発生した可能性もある。北海道では主流の大型灯油ストーブは、電気がないと着火・ファンの運転が行えず燃焼しなかったり、外部タンクから灯油が循環しないタイプが大半。新しい家には多いエアコンはもちろん電気がないと動かない。それだけに9月の発生で最悪の事態にはならなかったが、それでも電気が使えないとテレビは見られず、スマホの充電もできず、情報を入手しにくい。被災者にとって情報のないことが何よりも不安を募らせるものだ。

停電は8日にはほぼ解消してきたが、復旧が遅かった地域の人が不満を感じるのは当たり前の感情だ。インターネットの書き込みにも国や電力会社の不備を厳しく批判する意見も見受けられたが、一方で北海道人らしい大らかさ、日本人らしい我慢強さのある書き込みもあって和ませてもらった。「周辺の停電でこんなに星のきれいな夜を久し振りに体験できた」。「うちはまだ復旧していないが、電力会社の職員が懸命に作業をされているのは知っています。ご苦労様」。「この経験から言います。防災には携帯の予備電源、カセットコンロ、水の備蓄が大切ですよ」。「停電中でもコンビニが営業していました。店員さんも被災者なのに、感謝します」。

大きな困難に直面した時でも1日1日を大切にする心、他人を思いやり感謝する心のある人は本当に美しく感じる。いまの世の中、何でも誹謗中傷する風潮に嫌気がさしていたが、困難に直面した被災者の温かい言葉に、日本もまだまだ捨てたものではない、と感じさせてもらった。

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