壱岐土地改良区(此見武次理事長)は26日、市まちづくり市民力事業の一環として、石田町池田西触の「二ノ宮東低地溜池」(貯水量1万4千㌧、湛水面積約8千平方㍍)で「ブラックバス絶滅大作戦」を実施。石田小・中からの各10人など計70人が参加した。
改良区内の溜池にはブラックバス、ブルーギルなど外来生物が、違法であるにもかかわらず放流され、マニアが入り込んで釣りをすることで、放置されたテグス・ルアーが草刈り時のトラブルや揚水機の損傷などを招いている。
同改良区は総工費6億5千万円をかけて平成31年までに25か所、今年度は7か所の溜池で池干しをして外来生物の捕獲・駆除を行うが、毎年1か所は地域住民とともに駆除作業を行い、啓蒙活動を行っていく計画。
通常は4㍍程度の深さがある溜池の水を3日間かけて深さ30㌢程度まで抜き、この日の活動を行った。引き網で追い込み、タモ網で魚ですくうと、全長60㌢を超えるブラックバスなどが次々と掛かり、子どもたちは“大漁”に大喜びだった。
約4時間の作業で駆除したブラックバスは160匹、ブルーギルは200匹で、この360匹は処分された。また最大70㌢のコイや、フナ、ウナギ、カメなどの在来生物計500匹は、近くの川に再放流された。
駆除に参加した大桑早稀さん(石田小4年)は「最初は足がぬるぬるして気持ち悪かったけれど、大きな魚を捕まえられて楽しかった。外来魚がこんなに増えていて、他の生物に大きな影響を与えていることが、よく判りました。池が自然な環境に戻れるように、また来年も駆除をやりたいです」と話した。
石田小・中の児童・生徒には、外来魚が生態系に与える影響などが判りやすく示された資料が配布され、課外授業の役割も果たした。