
一支国博物館の第77回特別企画展「原の辻遺跡、国特別史跡指定25周年記念展」が8日に開幕した。会期は来年1月4日までで、観覧無料。
長崎ピース文化祭実行委などが主催。今年は同遺跡を行政が発掘し始めて50年周年、国特別史跡に指定されて25年周年にあたる。
同展では、平成25年に国重要文化財に指定された原の辻遺跡出土の1670点のうち、初公開の「漆塗台付杯」を含む134点を「祭祀」や「権威具」「戦闘」「漁撈」など用途別に展示。6百年続いた原の辻の弥生集落の変遷がわかるようにもしている。
漆塗台付杯は、平成6~8年度の旗鉾川河川改修工事に伴う発掘調査で出土した漆塗りの木製品。黒漆を塗った上から赤漆で文様が描かれている。同遺跡では持ち手の部分のみが2点しか見つかっておらず、特別な時に酌み交わす杯だったと考えられている。
また、国重要文化財134点に加え、初公開となる弥生人骨も展示している。戦いの痕跡はなく、何らかの理由で命を落とし、丁寧に埋葬された人物とみられている。
市文化スポーツ振興課の松見裕二課長補佐は「原の辻は生活や祭祀などバラエティに富んだ資料が見つかっている。ぜひ本物を見ていただきたい」と話した。




























