JA壱岐市の定期4月市場が9、10日、壱岐家畜市場で開かれ、平均価格は62万1778円(牝55万2443円、去勢67万7828円)で、平均54万7780円だった2月市場と比べて約7万4千円、113・51%の大幅アップとなり、市場関係者に笑顔が広がった。
平均価格は、48万2798円という記録的な安値となった昨年10月市場から3回連続で上昇しており、60万円台に回復したのは2023年4月市場以来2年ぶりのことだった。
子牛価格の上昇は全国的な傾向で、県内でも3月の平戸口中央市場は平均64万1572円、五島家畜市場は57万9314円、県南市場は60万9545円と、いずれも前回市場から5~8万円の上昇となっていた。
取引成立頭数は689頭で、前回から28頭増。販売金額は4億2840万4900円で、前回から約6530万円増となった。種雄牛別成績では、取引頭数は牝、去勢とも金太郎3(勝本町生産)がトップで、平均価格でも優秀な成績となった。幸男(郷ノ浦町生産)は取引頭数で牝2位、去勢3位と徐々に取引頭数を増やしており、取引価格も金太郎3を上回り、長崎県の次世代エースとして着々と実績を積み上げてきている。また、鹿児島県の民間所有の種雄牛・若百合の産子が高い平均価格を記録した。
川﨑裕司JA壱岐市組合長は「子牛不足の影響で全国的に価格が上昇しているので期待はしていたが、13%アップというのは嬉しい驚きだった。特に牝の価格が大きく上がったことが良かった。年度最初の市場で良い結果が出て、生産者もひと安心しているのではないか」と笑顔を見せた。