© 【公式】壱岐新聞社 All rights reserved.

20177/21

社説・災害時のマスコミの役割は

日が経つにつれて、九州北部豪雨の被害の詳細が明らかになり、改めてその自然の猛威に震撼させられる。災害から2週間近くが経過しても、テレビではニュース映像が流れ続けている。
災害時のマスコミ報道に関しては批判が多い。報道ヘリの飛行が被災者の救出の妨げになることなどは論外だが、途方に暮れている被災者に対してのインタビューや避難所の撮影など、人道的な配慮が欠けていると思われることもある。
倒壊した家屋などが映されているが、事件・事故報道とはいえ、私有物を許可なく撮影し、放映・掲載することはプライバシー面からも微妙な問題だし、被災者の心情を考えればインタビューにも細心の注意が必要だ。
壱岐で記録的な豪雨となった先月末、今月6日は、報道ヘリが本市上空を何度も往復した。「どこかにひどい災害場所はないのか」と探し続けている様子を見ていると、他人の不幸をいち早く見つけてスクープしたいマスコミ根性が垣間見えて気分が悪くなる。新聞記者の私でさえそう思うのだから、一般の市民はなおさらだろう。
だが一方で、本市の豪雨の様子が報じられると、SNSなどを通じてじつに多くの人たちから心配の言葉を頂いた。友人、知人の優しい気持ちに触れることができ、嬉しくなったものだ。
被害が大きかった福岡県朝倉市、大分県日田市などへは、全国から災害復旧ボランティアが多く集まっているし、義援金の募集も始まっている。激甚災害に指定されれば災害復旧への財政援助も受けられるが、指定への動きは被害状況が詳細に報道されることも影響しているだろう。
また災害現場の悲惨さを知ることにより、他の自治体はより防災に力を入れるようになるという効果、被害の抑止力を担う役割もある。朝倉市ではため池の決壊が被害を拡大したことを知り、ため池の管理方法を見直す自治体もあるだろう。
改めてマスコミの意義を考え直した、今回の豪雨災害だった。




  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

20187/20

「壱岐のほとけさま」展示。一支国博物館特別企画展

一支国博物館で13日、第41回特別企画展「壱岐のほとけさま~金銅仏編~」が1階テーマ展示室で開幕した。9月24日まで、入場無料。仏教が日本に…

20187/20

交通ビル撤去を発議すべき。

3日に本島を直撃した台風7号の強風で、郷ノ浦町市街地の壱岐交通ビルの壁の一部が落下した。同ビルの危険性はこれまでも指摘されており、市議会一般…

20187/13

野上恵子さんと一緒に走った!十八銀行陸上部が教室開講。

十八銀行女子陸上部(吉井賢監督)のメンバーら8人が6月28日から7月5日まで、恒例となった壱岐合宿を行った。合宿に参加した選手は、3月の名古…

20187/13

災害時こそSNS活用を。

7月3~4日に本島を直撃した台風7号は、壱岐空港で瞬間最大風速30・3㍍の観測史上最大を記録するなど、その強風で多くの被害をもたらした。記者…

20187/13

芦辺地区第1分団ポンプ車8連覇。郷ノ浦地区第7分団2部小型ポンプ3連覇。市消防操法大会

第8回壱岐市消防団消防ポンプ操法大会が8日、芦辺町の市消防団操法訓練場で行われ、小型ポンプの部には4地区大会を勝ち抜いた14チーム、ポンプ車…

ページ上部へ戻る