1面の「今年の十大ニュース」で取り上げたが、今年は壱岐の子どもたちのスポーツでの活躍が目立った。特に12月10日に大阪・万博記念公園で行われた全国小学生クロスカントリーリレー研修大会で、壱岐ジュニアランナーズの6選手が6位入賞を果たしたことは、卓越した1人による個人種目での活躍とは違った意義がある快挙だった。
かつては団体競技でも、壱岐商業高校の女子駅伝、壱岐高校の男子バレーボールなどが全国大会で輝かしい成績を残したが、人口減少が急激に進んで選手層が薄くなってきたこと、練習環境・技術が急速に発展している中で離島という地域的ハンデの影響度が大きくなってきたことも原因で、成績は年々低下を続けていた。
スポーツでトップを目指す子どもは、家庭に経済的な余裕があれば、島外の中学・高校に進学するケースも増えている。スポーツによる島の活性化、若者の人口流出などを考えると、できるだけ高校卒業まで壱岐に残ってもらいたいとは思うが、子どもたちの夢の実現のためには仕方がない面もある。
島に残っても夢が実現できるように、市にフォローしてもらいたい。現在もふるさと納税を活用した「子ども夢プラン応援補助金」で遠征費用の補助は行われているが、さらに踏み込んで、県大会優勝者・チームには用具購入補助を行ってはどうか。
例えば陸上競技のシューズの場合、競技者用は軽量化が進んでおり、通常のランニングシューズとはまったく別物になっている。トップ選手はオーダー品で数十万円もするが、市販品でも2万円程度する。種目、トラックの形状によっても違うシューズ・スパイクが必要になる。野球のバット、グローブなども、高品質品はクラブの運営資金では手が出ない価格だ。
県大会で優勝して九州大会、全国大会への出場を決めた場合は、こんなご褒美があれば子どもたちもさらにやる気になって好成績を残し、壱岐に残りたいと思ってくれるかもしれない。