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4日から選挙戦スタート。30日投開票 壱岐市議選

任期満了に伴う市議会議員選挙は23日に告示、30日に投開票が行われる。定数16人に対し、6月22日の立候補予定者説明会、7月14日までの立候補者届出書等の事前審査には現職13人、元職1人、新人6人の20陣営(いずれも男性候補)が出席、手続きを行っており、前回の2013年選挙同様に20分の16を争う選挙戦が24日からスタートする。過去3回の市議選開票結果の傾向などから、有権者の投票行動を占う。

投票率80%前後

選挙に対しての関心が極めて高いのが壱岐市民の特徴で、投票率は4町合併後初の市議選となった2005年が88・66%、定数20人に対して立候補者21人だった09年でも83・77%を記録した。だが参院選と同日選挙となった前回の13年は82・24%と1・53ポイント減少した。
開票後に当時の選挙管理委員長は「参院選への関心の低さが市議選の投票率に影響したのかもしれない」と分析していたが、一般的に同日選は投票率が高まるのが特徴だ。
ある陣営幹部からは「争点がはっきりしなかった。また、気温が30℃を超える猛暑になったことで、外出を控えたお年寄りも多かったのではないか」との意見もあった。
今回も市長選のようなはっきりとした「争点」は見つけにくい。新人が過去最多の6人となることで、現在の市議会に対しての是非、経験豊かなベテランかフレッシュな新人かという選択などは多少あるかもしれないが、女性候補者が一人もいなくなるなど、投票率を高める要因は少ない。
前回同様に猛暑時期であり、また本市の高齢化率がさらに進んでいることからも、投票率は80%に到達しない可能性がある。

当落ライン8百票前後

市選管が発表した6月1日時点の有権者数は2万2964人(男1万817、女1万2147)。前回よりも700人程度の減少となっている。
最低得票数での当選は、09年が780票、今回と同じ20分の16だった13年が795票。投票率の減少を加味すると、800票前後が当落ラインになることは変わらないことが予想される。
ただし、前2回ともに千票以上を獲得したのは6人だけで、今回立候補予定なのはこのうち5人。千票以上の固定票を持つ候補者は少なく、投票先はかなり拡散することも予想される。前回は7~800票台が7人いたが、今回も当落線上は激しい争いになりそうだ。

激戦必至 郷ノ浦町

小さな壱岐島であっても、選挙においてはやはり「地盤」は大きな得票要因になる。
前回市議選立候補者20人の居住地は郷ノ浦9人(当選7人)、勝本3人(同2人)、芦辺6人(同5人)、石田2人(同2人)だった。
今回の立候補予定者は郷ノ浦11人、勝本2人、芦辺5人、石田2人で、郷ノ浦町が2人増えており、当選者数と比較すると4人多いことになる。
前回の郷ノ浦町居住候補者の得票総数は8318票で、これは全体の約43%だった。郷ノ浦町の人口比は約37%で居住人口以上の得票はあったが、立候補予定者20人の中で11人は55%にあたる。同町居住候補者にとっては、地盤以外からいかに得票するかがポイントとなりそうだ。

市議選初 高校生も

昨年、選挙権年齢が20歳から18歳に引き下げられ、制度改正後初めての市議選となる。約80人の現役高校生有権者(投票日翌日の7月31日までに18歳の誕生日を迎える生徒)の投票行動が当落を左右することも考えられる。
昨年の参院選に続いて両校では期日前特設投票所が設けられる。壱岐高は24日午後4~6時、壱岐商は26日正午~午後2時だが、両校とも夏休み期間であるため、どの程度が期日前投票を行うかは予想が難しい。
若者にとっての情報源はSNSなどインターネットを介したものが多いだけに、投票先の判断は候補者や政党のホームページ、SNSなどが重視されることも考えられる。

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