壱岐島の向上発展に資することを目的に、自然、人文、社会に関する調査研究を行ってきた「壱岐『島の科学』研究会」(山内正志会長、会員17人)が3月31日に解散した。昭和39年4月に発足し、動物や植物、史跡などを科学的に調査し、その結果を研究誌「島の科学」として年1回発行。販売するほか市内小中学校、高校に寄贈してきた。最終号となった創刊60周年記念号(今年3月発行)までに、研究者は延べ716人、掲載された論文等は572編に上った。平成20年から会長を務めている4代目の山内さん(85)は解散について「確かに寂しい思いはしている」としながらも、「一支国博物館ができて講座が開かれたり、他の団体が活動するなどしており、研究会として初期の目標は一定達成することができた」と充実感をにじませた。