市は8月29日、アメリカ・ヴァージニア州出身のダドリー・メアリー・キャサリン・クラークさん(22)にCIR(国際交流員)の辞令を交付した。任期は1年更新で最長5年。
国際交流員の招致は、総務省や外務省などが協力して語学指導を行う外国青年招致事業(JETプログラム)として行われ、本市ではウエスト・トレバーさん(昨年7月退任)に続いて3人目。企画振興部観光課に所属し、市民の外国語教育の充実や国際交流の推進のほか、外国人の要人に対する通訳なども行う。
クラークさんは高校生の時、黒澤明監督の映画を観て日本に興味を持ち、進学先のヴァージニア大学では、日本語日本文学科で日本語を学んだ。歴史が好きで、特に古事記に興味があるという。
市役所であった辞令交付式で白川博一市長は「多くの自治体がある中で壱岐を選んでいただきありがとうございます。子どもからお年寄りまで文化交流の輪を広げていただきたい」と歓迎した。
本市の外国人観光客は2012年までは百人以下で推移してきたが、14年に市がインバウンド元年を宣言したほか、17年からは国際交流員を招致し誘客に力を入れた結果、19年には1870人にまで増えた。しかし、新型コロナの影響で20年は178人と10分の1まで減っていることから、「また新たにインバウンドを増やそうと意気込んでいる、よろしくお願いします」と期待を述べた。
クラークさんは「壱岐のことをもっと知りたい。壱岐の皆さんにアメリカの歴史や料理を教えたい。外国暮らしは不安もあるけど、皆優しいので大丈夫だと思う。小嶋神社に行きたい」と話した。