市民有志による任意団体「壱岐のサンゴ礁を護る会」の設立総会が3月27日、壱岐の島ホールであり、会長に山川修さん(69)が就いた。今後、役員会を開き、事業計画案などを決める予定。
総会では山川会長が「市民と経営者、行政といった多様な主体がネットワークを形成し、知識や労力、時間、財源などといった資源を持ち寄り連携することができれば、壱岐市の自然の理解と保護活動を支え推進するという自然史博物館の働きを作り上げることができる」などと設立の意義を述べた。
また、毎年サンゴ礁の調査に来島している国立環境研究所気候変動適応センターの山野博哉生物多様性領域長も出席し、「壱岐には約30種類のサンゴがある。主にキクメイシが8~9㍍積み重なってサンゴ礁を形成している。貴重なもので天然記念物や保護区にして守る価値がある」と保護の必要性を述べた。
これまでの調査で、壱岐・対馬海域のサンゴ礁は世界最北限に位置することがわかっている。また、郷ノ浦町の黒崎半島周辺のサンゴは少なくとも約2750年前から生息していることがわかっている。