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67年の歴史に幕。コロナで打撃、あまごころ壱場が閉店。養殖場は継続。

あまごころ本舗株式会社(鈴木利之取締役社長、本社・福岡市)の壱岐支社(郷ノ浦町東触)の大型みやげ店「あまごころ壱場」が6月末で閉店することが、同支社への取材でわかった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、団体ツアーをはじめとした観光客が減少し、同社の経営判断で事業縮小となった。2階のレストランと同町庄触の料亭「あまごころ庵」、同社が運営する通信販売のサイトも閉店する。ウニの養殖場は業務を続ける。同支社関係の従業員は46人(そのうちウニ養殖場は3人)。同社は感染症の拡大を受け3月8日から、団体客の予約時のみの営業としてきたが、市内で感染者が確認されたことに伴い、4月7日からテイクアウトを除き5月末まで休業していた。また、首都圏での感染症の拡大に伴い4月末には東京都に2015年に開店させたウニ料理専門店「うに屋のあまごころ」を閉店していた。

 

同支社によると、例年来場者が増える春シーズンに感染症拡大の影響をまともに受け、全来客数の8割以上を占めた団体ツアーや修学旅行の中止が相次ぎ、6月までの予約が入らなかった。さらに本市への観光が本格化する7~8月にかけても、第2波への不安が払拭されず、先が見通せない状況の中、固定経費が経営を圧迫した。同社は施設の跡地について、売却や賃貸を含めて検討しているが、1日までに市内外の複数の事業所などからの問い合わせがあっている。

同社は1953年、郷ノ浦町郷ノ浦に壱岐名産品店として開業。88年に現在地に新社屋を落成し、92年に売店とレストランをオープン。2015年には観光客の減少に伴い、郷ノ浦の「名産品店」を閉店させたが、16年には1階の売店を「あまごころ壱場」にリニューアル、2階のウニハウスを改称し、ウニ料理専門店「うに屋のあまごころ壱岐本店」をオープンさせた。
最大3百人収容可能なレストランや複数の飲食店のテナントも備え、最盛期の01年頃には観光ツアーや修学旅行、スポーツ団体などを中心に約10万人の来客があった。

同支社の船川勝治取締役専務(59)は「コロナの収束がまだ見えず、いくら解除となったとはいえ、ソーシャルティスタンスが当たり前となった現在、多くの旅行会社様から聞くと、当面の団体旅行、団体活動の停止はやむを得ない」とした上で、「相当悩みましたが、継続困難と判断せざる得ない状態。壱岐の島で67年間継続させていただいたことに大変感謝しております」としている。

壱岐観光の象徴だった壱岐名産店

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