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長岡秀星展Ⅱがスタート。壱岐育ちの世界的イラストレーター。

一支国博物館の第54回特別企画展「長岡秀星Ⅱ」が23日に同館1階テーマ展示室で始まった。同館での長岡秀星の作品展は2016年11月の「追悼展」に続いて2回目となる。6月16日まで。入場無料。

長岡は長崎市出身のイラストレーター・画家で、戦時中の1945年に父の故郷である壱岐に疎開し、小学校から高校卒業までを本市で過ごした。壱岐高校3年時に小学館発行の「中学生の友」の挿絵に送稿して採用されるなど才能を発揮し、武蔵野美術大学に進学。その後、退学してコマーシャルアーティストとして独立。1970年に渡米し、カーペンターズ、アース・ウィンド・アンド・ファイアー、ディープ・パープルなどのレコードジャケット、ゼネラルモーターズやNASAのカタログ、ポスターなど幅広い分野で活躍。15年6月に78歳で死去した。

今回展示されている64点は、追悼展と同様に株式会社なかはらが所有する131点の原画から、前回とは重複しないように43点、壱岐高校が所有する科学雑誌ナショナル・ジオグラフィック誌掲載の原画など8点、個人所有の少年時代の習作模型など3点。驚くほど精密で美しい長岡の才能を堪能できる展示となっている。

須藤正人館長は「長岡は壱岐に関連する最も偉大な芸術家の一人。壱岐での疎開生活で最初は友人も少なく、1人の時間に絵を描いていたことが才能開花につながった。壱岐の海の色に感激して『ブルー』にこだわりを持った作品も多く、壱岐での生活がその作品に現れていることも注目したい。私自身、初めて観る作品もあり、作品展を開くことができ感激している」と話した。

河合恭典学芸員は「1点1点にストーリー、こだわりがある。想像して描いた原子力旅客機の内部の精密さ、子どもの頃にボール紙で作った模型はまるでプラモデルのようだし、一方で女性を描くととてもエロティックで、髪の毛の1本1本まで繊細に表現している。1つの作品を何時間でも見ていたい気持ちにさせられる」と長岡の作品の魅力を語った。

期間中は長岡の作品にちなんだグッズの販売や、6月6日には河合学芸員が講師を務め作品の特徴などを紹介する関連講座「長岡秀星展を語る」を開催。また期間中に展示替えも行われる。

模 精 巧 な 壱 州 丸 の

壱岐高校所蔵のナショナル・ジオグラフィック誌作品

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