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500人が壱岐路を疾走。サイクルフェスティバル

壱岐サイクルフェスティバル(第31回壱岐サイクルロードレース、同壱岐チャレンジロードレース、第19回壱岐ジュニアチャレンジロードレース)が9日、市内の特設コースで開かれ、11部門に500人が出場し、476人が完走した。

最高齢者賞は福岡県の下麦博正さん(81)、遠来者賞は北海道の井上学さん(51)に贈られた。落車によるけがで1人が救急搬送されたが、軽傷だった。ボランティアは立哨を行った市消防団、市職員をはじめ、各種サポートをした商工会青年部・女性部、市観光連盟、市婦人会・青年団、草刈りを行った建設・土木業者など約900人が大会を盛り上げた。

エリート50㌔(日本自転車競技連盟所属選手)は、壱岐サイクルのレジェンド・白石真吾さん(38=山口)が13、14、15、17年に続いて、2年ぶり5度目の王者に輝いた。優勝5回は、1997年から4連覇した西山孝之さん(佐賀)の4度を更新する新記録となった。白石さんは3人で形成した先頭グループから、残り1.5㌔の地点でスパート。大谷公園のゴール手前の急坂はセーフティリードをつけて上り切り、2位との着差は6秒ながら余裕を持った盤石のレース運びを見せた。白石さんは「昨年は国体予選と日程が重なったため出場できず、壱岐を走らないと何か寂しい思いを感じていた。今年はその気持ちをぶつけて、積極的なレースを心掛けた。これまでの実績からマークされているプレッシャーはあったが、仕掛けたり、引いたりと頭脳戦に持ち込んで、相手を翻弄した。トップグループの他の2人は19歳で私の半分の年齢だったので、ベテランらしいレースを心掛けた」と知り尽くしている壱岐のコースも味方につけた。

体力面でも若手にまったく負けていなかった。昨年よりもコースは約500㍍延長され、風も瞬間最大10㍍を超える強さだったが、積極的に仕掛けたことで、1時間20分31秒の優勝タイムは昨年より1分33秒速く、一昨年の自身のタイムよりも14秒速かった。レース後は19歳の2人からトレーニング方法を聞かれてアドバイスするなど、レジェンドぶりを見せ付けた。「来年も優勝できるように、トレーニングをしてきます」と早くも6度目の優勝を視野に入れていた。

エキスパート50㌔男子も壱岐のコースを知り尽くしている中原裕章さん(39=熊本)が08、12、16年に続いて4度目の優勝を果たした。中原さんは「一昨年がゴール前の競り合いに負けて1秒差の3位だったことが悔しくて、リベンジの気持ちが強かった。昨年は準備が整わなかったので、30歳代最後となる今回は昨年11月からこのレースを目標に乗り込んできた。最後の坂で両足がつって、やばいと思ったが、競っていたもう1人もかなり消耗していたので、最後のスプリントで押し切ることができた。感無量です」と喜びに浸った。

50㌔女子エキスパートは、昨年2位だった明地麻由さん(33=長崎)が4度目の挑戦で初優勝を飾った。2位には11分以上の大差をつけた。「昨年2位だったので、今年は優勝することしか考えていなかった。風が強かったので、男子選手の集団の中で体力消耗を防ぎ、絶対に1番になるという強い気持ちを持ち続けた」と勝因を振り返った。

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