任期満了に伴う壱岐市長選は10日、市内30か所で投票が行われた。即日開票の結果、現職の白川博一さん(65=無所属)が8266票を獲得。新人で元小学校教諭の武原由里子さん(51=無所属)の5178票、新人で元衆院議員秘書の坂本和久さん(51=無所属)の4173票に約3~4千票をつけ、3選を果たした。
投票率は前回の81・85%を約2・7ポイント下回る79・16%だった。午後7時から壱岐文化ホール中ホールで行われた開票は、同7時35分の中間発表(開票率50・61%)の時点で白川さん、武原さんとも3200票、坂本さん2600票だったが、同7時42分の2回目の中間発表(開票率78・73%)で白川さん5400票、武原さん4600票、坂本さん4000票と差が開き、午後8時ちょうどに開票を終了した。
白川さんは、昨年10月22日に立候補を表明。現職のため選挙運動には制限があったが、各種団体から推薦を受け、組織票を手堅くまとめた。壱岐市民病院の県病院企業団加入・医療スタッフの充実、市立特養ホームの民間委譲、介護福祉専門学校の誘致など2期8年の実績をアピール。また全国離島振興協議会会長としても懸命に取り組んできた国境離島新法案が8日に衆院を通過し、今月中に制定の目途が立ったことも追い風となった。
白川さんは住吉神社横の住吉会館で当選の報告を受けて会見を行い「選挙期間中、“ 継続は力なり”と訴え続けてきた。市民の皆さんにそのことを支持して頂き、後援会の皆さんがそれを丁寧に伝えて頂いた結果だ。悲願だった国境離島新法は4月20日も制定される見通しで、これを最大限に活用して、壱岐を全国の離島のモデルとなる島にしていく。公約の実現へ向けて全力で邁進する」と力強く語った。
<武原由里子さん>
ただ、ただ、悔しいです。すべての面で足りなかったのだと思います。それでも5178票の重みは十分に感じています。頂いた思いをしっかりと受け止めて、何らかの形で今後も市政刷新の活動を続けていきたいと思っています。
<坂本和久さん>
過去2回出馬した県議選に比べて、選挙期間中の感触は良かったと思っていました。皆さんの期待の大きさを感じていました。立候補表明から2か月間という期間、9年間壱岐を離れていたブランクが敗因だとは思っていますが、組織もない中でこれだけの得票を頂いたことは誇りに思います。今後は壱岐に残り、政治活動を続けていきたいと思っています。