市議会定例会12月会議一般質問が11、12日の2日間行われ、6議員が登壇した(一般質問の詳細は次号で掲載予定)。
鵜瀬和博議員は「スポーツ交流・合宿の島について」のテーマで、合宿による交流人口の拡大と、島内小中学生の陸上競技レベルアップとケガ防止のために、駅伝競技で使用されている筒城浜ふれあい広場の外周遊歩道を、アンツーカー舗装する改修策を提案した。
これに対し久保田良和教育長は「遊歩道はレンガ作りの部分が滑りやすいし、舗装が傷んでいる部分もある。また島内で合宿を行った各銀行陸上部のスタッフからも、全天候型コースを造成したら合宿希望は増える、との要望があった。これらを踏まえ、現在、ゴムチップ舗装を行うことができないか、検討している」と答弁した。
ゴムチップ舗装は、タイヤ廃材などを顆粒状にしたものをアスファルトやコンクリート舗装の基盤上に敷きならしたもので、ウレタン樹脂との混合によって弾力性、浸水性があり、滑りにくい。多くのジョギング・ロードレースコースに敷設されている。
陸上選手はアスファルト舗装のロードレースではゴム底のレースシューズを使用するが、ゴムチップ舗装のコースは樹脂製ソフトスパイクシューズなどを使用している。走り方なども変わってくるため、長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場トリムコース(競技場内アンツーカー、外周クレイ舗装)で行われた県中学駅伝でも、壱岐の選手は舗装の違いに馴染むのに苦労していた。市内にゴムチップ舗装のコースが敷設されれば、競技力向上につながる。
筒城浜の遊歩道は全長980㍍。幅員も競技を行うには狭い。改修規模にもよるが、現状の距離・幅員ならば5~6千万円の予算でゴムチップ舗装化が可能と考えられている。
また久保田教育長は、市内4中学に陸上部を設置するプランにも言及した。「壱岐では陸上競技の大会が盛んに行われているが、ナイター陸上、中体連陸上競技などに出場する小中学生は、短期間しか練習をしていない。年間を通して陸上をやりたいという子どももいる」と各校へ陸上部設置の打診を行っていることを明らかにした。
久保田教育長は「小学生駅伝の時に、21日に都大路(全国高校駅伝)でエース区間を走る予定の江口智耶君(大牟田3年=石田中出身)の話をしたら、子どもたちは目を輝かせていた。陸上で全国区の活躍をしたいと目標を持っている子どもも多いのではないか」と話した。
各校には陸上競技の指導ができる教諭が揃っており、他の運動部との兼ね合いはあるものの、設置を望む声も強い。来年4月から4校に陸上部ができる可能性が高そうだ。