育児サークルを運営するグループ「さくらんぼ」と「おひさま」は、不要になった子ども用の服や靴などを必要な人へ譲る「おゆずり会」を9日と10日、芦辺町クオリティライフセンターつばさで開いた。
両サークルは、育児中の親や育児経験者で組織される任意のグループで、合わせて約170人が参加している。定期的に遊び教室や親子イベントを開き、親子で遊べる場や子育ての情報交換の場を設けている。
おゆずり会は、育児の孤立化やサークルに参加するきっかけの場として10年以上前から平日に開いてきたが、少子化や共働きの増加、さらに新型コロナ禍が重なり、近年参加者は減少している。
そのため、より参加しやすい日曜日に初めて企画。寄せられた衣類の保管などは芦辺地区まちづくり協議会が協力した。
さくらんぼ代表の花田祐弥さん(40)は8年前、結婚を機に富山県から移住した。知人が少ない壱岐で、サークル活動に助けられた経験がある。
ネットを見れば子育て情報はたくさんあったが、身近にいて些細な相談もできたサークル仲間の存在は子育てをする上で大きな存在だった。その経験も踏まえ、サークルへの参加者が減る状況の中でも潜在的にこの活動を必要としている人はいると考え、活動の周知に励んでいる。
9日のおゆずり会には過去最多の2百人以上が来場。会場に並んだ多数の服や靴、子育て本などを選んだほか、各所で立ち話に花が咲き、子育て中の親のコミュニケーションの場ともなっていた。
花田代表は「多くの方に来ていただき、サークル活動の意義を改めて感じた。やめようと思った時もあったが、続けていかないといけないなと感じた」と話した。
次回のおゆずり会は秋頃に開く予定。サークルについての問い合わせは、育児サークルさくらんぼ(eメールsakuranbo.iki@gmail.com)。