一支国博物館は8日、現在開催中の特別企画展「よみがえった石コロたち展」の関連イベントとして「石コロdeアート」を開催。申し込みが殺到したため急きょ、午後の部も追加開催し、幼児から91歳の高齢者まで計140人が参加した。
イベントには東京から石ころアーティスト(自然石彩色意匠)で手描き友禅染め模様師の片岡朱央さん(77)が来島し、講師を務めた。片岡さんは「石ころアートは大自然を活かすもの。石に教えてもらうという受け身の気持ちが大切。素直な心で石を見つめていると、ヒントを与えてくれる。良い出会いがあるものです」と石ころアートの極意を伝授した。
参加者は7月25日に石田・塩津浜で行われた岩石採集の際に拾った玄武岩などから、イメージの沸いた石にポスターカラーやアクリル絵の具で、思い思いに絵付けを行い、富士山、葉っぱ、ホタル、あんパン、家族の顔などの作品を完成させた。
芦辺町の住田和代さん(58)は家で飼っているミドリガメの写真を持参。「博物館で用意してもらった石に、ちょうどカメの形があったので、迷わずに描きました」とカメの甲羅を裏表ともそっくりに再現し、片岡さんからも「これはすごい!!」と絶賛された。
山内真奈さん(志原小学校6年)は三角形の石で「ヒヨコ」を制作。「以前に東京土産でもらったお菓子の“ひよこ”にそっくりだと思ったので描きました。紙に描くのと違って難しかったけれど、立体的にできたのですごく楽しかった」と他にも次々に作品づくりに取り組んでいた。
片岡さんは「作品展をこのようなイベントと合わせて楽しんでもらえて、とてもうれしい。子どもたちの発想は本当に自由で、絵の幅は広いものだと教えられました」と合計5時間に渡って立ち続けて指導した疲れも見せずに喜んでいた。