市は3日、石田・筒城浜ふれあい広場野外ステージで開かれた第23回壱岐大大神楽公演に合わせて、隣接する白沙八幡神社でライトアップイベント「神々が宿る島、壱岐 かみあかりの夜~まう、ともす、いのる~」を初開催した。同神社の大鳥居を7色にライトアップし、参道には壱岐ウルトラマラソンで夜間誘導灯として使用しているハイパーライト(充電式の携帯照明機)を並べて「神の道」を演出。観光客、市民らはイラストや願い事を書いたキャンドルライトカバーにLEDキャンドルを浮かべて奉納した。神殿の周囲は約3千個のLEDキャンドルで飾られ、幻想的な雰囲気が醸し出された。神楽との相乗効果で、例年300人程度の神楽観覧者が、今年は合わせて約1千人を超す賑わいとなった。
市は、神社本庁に登録されている神社だけでも150社が鎮座する「神々が集う島」を、市民にさらに周知し、観光客にアピールするため、白沙八幡神社の協力を得てライトアップイベント「かみあかりの夜」を壱岐神楽とジョイントさせた。
神楽会場に奉納受付を設置し、参加者を神社に誘導。参加者は大鳥居前のワークショップでキャンドルライトカバーに絵や願い事を書き込み、ライトアップされた参道を歩き神殿に奉納した。奉納は、事前に筒城小学校・保育園、石田小学校・認定子ども園の児童・園児ら約500人も行っており、本殿前は「学校の先生になれますように」「弁護士になりたい」「バスケがうまくなりたい」「アスパラの仕事で来年はたくさん育ちますように」「家族みんながしあわせになりますように」など、子どもたちの夢や家族を思う願い事が書かれたキャンドルで埋め尽くされた。
福岡市から家族でキャンプをするため筒城浜を訪れていた筒井舞紗(まいさ)さん(9)は「神楽は少し難しかったけれど、キャンドルはきれいで、いっぱい写真を撮った。友だちに送ります」とインスタ映えするライトアップされた神社に感動していた。
会場を訪れた眞鍋陽晃副市長は「壱岐神楽と、神社が多数ある壱岐の魅力を観光客に知ってもらうのに最適なイベントになったと思う。両イベントの相乗効果があったのではないか。ライトはウルトラマラソンで使用していたものを活用するなど、アイデアも良かった」と話した。
市観光課は「来年以降の開催はまだ未定だが、キャンドルライトカバー、LEDライト、ハイパーライトなどは市が保有しているので、他の神社、イベント主催者、まちづくり協議会などに貸し出して、民間主導でのライトアップイベントの開催を期待している。すでに他の神社でも使ってみたいという申し出がある」と話した。