音楽家・守時タツミさんの全国コンサートツアー「景色の見える音楽会」のスタートとなる壱岐公演がこのほど、一支国博物館で開かれた。同館での公演は4年連続6回目。当初は3階芝生広場で、壱岐ならではの自然の音を拾いながら初めての屋外コンサートを予定していたが、風の強さと低気温を考慮して、雨天だった昨年と同様に室内の多目的ホールでの開催に変更された。
守時さんは日本各地で波や風の音、小鳥や虫の鳴き声などその土地で聞こえてくる音を収録し、その時に見た風景や感じた思いを曲にする「mottainai sound」プロジェクトを2007年からスタート。これまで10枚のアルバムを発表している。
壱岐公演では発売されたばかりの最新アルバムから「少年時代」(香川・小豆島)、「Gold」(兵庫・砥峰高原)、「ao」(福岡・八女)、アンコールの「夢の終わり」(富山・八尾)を初披露するなど、全14曲をキーボードで演奏。「浦島太郎」の朗読も行った。
壱岐をテーマにした「風そよぐ」では「私は30年前に友人の結婚式で壱岐に来て、それから縁があって何度も訪れているが、今年は壱岐高校の甲子園出場で全国的な知名度も上がったと思う。私もテレビで応援していた。今回は壱岐高校の健闘を称えてイントロをアレンジした」と壱岐高校校歌をイントロで演奏した。
守時さんは「今回は10枚目のアルバムを曲順通りに演奏してみた。アルバム順はいろいろと考えるアーティストが多いが、私は音を録りに行った順番に収録した。時間軸がすっきりとする。じっくりと音楽を楽しんで頂けたのではないか。来年こそはぜひ屋外で、自然の音と音楽を一緒に楽しんでもらいたい」と話した。