ゲームやビジネスサービスの企画開発など展開する仁Stuio株式会社(大阪市、西村正英代表取締役)は今年、郷ノ浦町有安触に「壱岐オフィス」を開設する。14日、県庁で西村代表、大石賢吾知事、篠原一生が立地協定に調印した。本市への企業誘致は5件目で、デジタルコンテンツの企業は初。
同社は2022年設立。23年12月期の売上高は1億7279万円、24年末の従業員は27人。
壱岐オフィス開設当初は5人でスタートし、5年間で17人の雇用を予定している。
西村代表は、義父が壱岐出身で度々壱岐市を訪問。「海に囲まれ、素晴らしいところ。親戚の土地もありなんとか守っていけないか」と考えたのが立地のきっかけという。
西村代表によると、壱岐オフィスは広さ約25坪からはじめ、後に拡張する計画もある。1階はカフェ風のオフィスにするという。
4~5月に工事を始め、9~10月に開設予定で、▽I・U・Jターンの雇用創出▽最新技術を用いたソフトウエア開発を行い、ゲームやエンタメ事業で雇用機会の増加▽XR(現実と仮想世界を融合させた体験)技術、デジタルサイネージ(電子看板)アプリなど活用した観光支援、SNSでのPR活動を行う。
協定の調印式で大石知事は「壱岐市は自然に囲まれた素晴らしい環境で、新たなコンテンツが生まれることに期待している。雇用創出、地域活性化など離島に求められているものが生まれていくということで心強く思う」と期待を寄せた。
西村代表は「ゲーム産業やAR、VRなどの先端産業を発展させ地域に貢献したい。壱岐オフィスは単に大阪本社の仕事を行う場所とは考えていない。弊社に興味を持つ方々と働き、新たな分野を築く場所。様々な方が自らの可能性を広げ、夢を叶えることができる環境づくりを目指します」と述べ、「本社(大阪)の従業員にも『何か月か壱岐で働いていいよ』と福利厚生を充実させ、リゾート地でも働けるということを売りに本社の採用で壱岐の魅力を伝えたい」と意気込を語った。