社説

健康寿命の評価で本市が最下位

1日に県庁で開かれた健康長寿日本一県民会議(会長・大石賢吾知事)の総会で、壱岐市民にとってショックな数字が報告された。運動習慣やメタボリック症候群該当者数などのデータを得点化し、県内自治体ごとにまとめた「健康寿命の評価指標に係る得点表」で、本市は21市町の中で対馬市と並んで最下位タイだったのだ。
この得点表は抽出したデータを基に12項目の指標ごとに1位から最下位まで順位付けを行い(1位21点、最下位1点)、その得点を合計したもので、トータル1位の長与町が203点だったのに対し、本市は68点だった。
本市で高得点だった指標には検診受診率16点、通いの場への参加者13点、健康経営宣言事業所11点があったが、その他の9項目はいずれもひと桁得点。特に身体活動習慣(1日30分以上の軽く汗をかく運動を週2回以上、1年以上実施しているか)、食習慣(朝昼夕の3食以外に間食や甘い飲み物を摂取しているか)、市町が管理している第一種施設の完全敷地内禁煙実施施設数の比率が最低の1点、血糖リスク(ヘモグロビンA1c6・5以上)、メタボ該当者数が2点、血圧リスク(上が130以上、または下が85以上)が3点という低さだった。
その詳細な分析は市健康増進課が行っているだろうが、個人的にも「身体活動習慣」に関しては思い当たる節がある。壱岐では外出する時に公共交通機関を利用することがないため、鉄道の駅やバス停まで歩いていた以前に住んでいた都市圏と比べて、1日の歩く距離が極端に少なくなったのだ。壱岐に来てからは短い距離の移動も自動車になってしまった。
日常的に歩く習慣が少なくなると、いざ運動をしなければと思っても、きつくなって継続ができなくなってしまう。忙しさもあって毎日の運動はなかなかできないものだが、せめて「市街地での買い物は駐車場があってもなるべく歩く」「駐車場は店舗から離れた場所に駐車する」など、少しでも長く歩く意識を身に付けたい。

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