政治・経済

平均価格さらに6万5千円減 壱岐家畜市場8月子牛市

JA壱岐市の定期8月市場が1、2日、壱岐家畜市場で開かれ、平均価格は51万797円(牝42万9107円、去勢57万2009円)で、前回の6月市場と比べて約6万5千円(88・73%)の大幅下落となった。前回市場も約5万1千円下落しており、この2回の市場で計約11万6千円も下落したことになる。平均価格が51万円台になったのは、51万5374円だった2014年2月以来、9年ぶり。取引成立頭数は649頭で前回から26頭増。販売総額は約3億3150万円で、前回から約2千7百万円の減少となった。
子牛価格の下落は全国的に深刻な問題となっている。コロナ禍の外食産業への影響による価格低下は、国のGoToトラベルなどの施策により解消されつつあったが、その価格が戻り切らないうちにロシアによるウクライナ侵攻で飼料価格が高騰が押し寄せた。黒毛和牛のメッカ・宮崎県でも、JA宮崎中央家畜市場での取引価格が6月は55万2千円とコロナ禍よりもさらに下落しており「繁殖農家の損益分岐点は約60万円なので、非常に厳しい数字」とJA宮崎中央畜産部が分析していた。
県内でも平戸口中央家畜市場の5月市場は約51万8千円、6月は約54万1千円と55万円を下回る数字が続いており、県は4日、肉用子牛価格下落等緊急対策会議を開き、JA長崎県中央会、県畜産協会など関係団体とともに畜産経営に対する支援措置などに関して意見交換を行い、県下各振興局に各種支援措置の相談窓口を設置することなどを決めた。

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