壱岐高校東アジア歴史・中国語コースで行われている中国語の授業に、同コースを卒業した百﨑琳恭(りく)さん(22)=石田中出身=が非常勤講師として教壇に立ち、生徒に中国語を教えている。
百﨑さんは現在、上海外国語大学国際経済貿易学部の3年生。昨年1月、新型コロナ感染症の拡大に伴い、やむなく帰国して以降、市内の自宅でオンライン授業を受けている。
壱岐高校では本年度、同様に上海から中国語教諭が来日できてないことから、帰国していた百﨑さんに非常勤講師を依頼。同校で中国語を教える深川文教諭のサポート役として、先月から全学年の中国語授業を担当し、語学だけでなく、上海での生活などの体験談を紹介したりしている。
16日午前にあった1年生12人の授業では、百﨑さんは単語の発音を教えたほか、生徒に「この服の色は何色ですか」「これ飲みますか」などと中国語で投げかけ、生徒も中国語で返していた。
深川教諭によると、中国語の発音や言い回しは教科書や辞書通りでないこともあり、細かい表現やニュアンスなどを〝本場仕込み〟の百﨑さんに確認することもあるそう。
学部内に日本人はほぼおらず、大学の講義や日々の生活など全て中国語を話して暮らしている百﨑さん。「コロナで(生徒が)上海研修に行けていないので、少しでも文化を知ってもらって進学に生かしてもらえたら。このコースに来てよかったと思って貰えればうれしい」と話した。百﨑さんは夏休みまでの1学期いっぱい、教壇に立つ予定。