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壱岐が18年ぶりベスト8。準々決勝で鹿町工に敗退。県高等学校野球大会。

県高等学校野球大会の3回戦が25日、長崎市のビッグNスタジアムで行われ、壱岐は小浜に6‐1と逆転勝ちし、夏の大会では2002年以来18年ぶりにベスト8進出を果たした。先発の髙田恭平(3年)は6回まで無安打投球を見せたが、7回裏に初安打を浴びて先制点を許した。だが壱岐打線は8回表に同点に追いつくと、9回表には一挙5点を挙げて小浜を突き放した。準々決勝は28日、1回戦で壱岐商を下した鹿町工と対戦。3‐7で敗退し、決勝進出した1978年以来42年ぶりのベスト4入りは成らなかった。

 

3回戦の小浜戦で憧れのビッグNスタジアムのマウンドに立った髙田が躍動した。スピードガン表示が出る同球場で、1回裏には自己最速タイの141㌔をマーク。カーブは90㌔台後半と大きな球速差で、2回戦では長崎日大から7点を奪った小浜打線をまったく寄せ付けない。1~4回はいずれも三者凡退のパーフェクトピッチング。5回2死からエラーで初走者を許したが、6回まではノーヒットの圧巻の投球を見せた。

壱岐打線もあと1本が出ない展開で7回まで無得点と、髙田を援護できないでいた。

試合が動いたのは7回裏。髙田は先頭の川村穂に遊撃内野安打で初安打を浴びると、2死一塁から5番関に右翼線二塁打で先制点を献上した。「カウントを取りに行く変化球が甘く入ってしまった」と1点もやれない緊張感に髙田のコントロールが狂った。

だが8回表、壱岐はすぐに追いつく。先頭の山口凌矢(3年)が左前安打で出塁すると、ワイルドピッチの間に二進。山口凌は続く加藤仁一郎(3年)のショートゴロに判断良く三進し、1死三塁のチャンス。続く1番中上翔(3年)は「中上は振れていたので、スクイズはまったく考えていなかった」という原口豊史監督の強気の姿勢に応えて、中前に弾き返して、すぐに同点に追いついた。

原口監督は「先制点を取られて、すぐに追いつくことができた。2回戦の大村工戦と同じで、これで精神的にも楽になり、チームに勢いが出た」と振り返った。

1‐1の9回表、壱岐打線がさらに爆発する。先頭の赤木利玖(2年)が右前安打で出塁すると、続く村部駿哉(3年)が右超え2塁打で無死二三塁。ここも強気の攻めで5番島村響揮(3年)が右前安打で勝ち越しに成功。続く6番辻村聖士(2年)も右前安打で2点を追加と怒涛の4連打。さらに加藤仁の左前安打、山内恭介(3年)の左前安打で得点を積み重ね、この回は打者一巡の攻撃で5得点を挙げた。

味方の心強い援護に髙田は9回もきっちりと抑えて、3安打無四球11奪三振1失点で3試合連続の完投勝利。3試合で計2失点、26奪三振と壱岐の快進撃を支える大黒柱の活躍を続けている。

髙田は「調子としてはこの3試合で一番良くなかった。変化球のコントロールがつかず、ストライクを取りに行ったボールで先制打を打たれてしまったのは反省点。ただ、強豪相手に試合で結果を出せているので、1戦ごとに自分もチームも自信になってきている。ストレートの質が良くなってきたのに伴って、カットボールなど変化球の質も徐々に良くなってきた」と手応えも感じていた。

準々決勝で敗退し、髙田は溢れる涙がしばらくとまらなかった。「壱岐のみんなにもっと元気を届けたかった。優勝を目指していたのでベスト8は悔しさしかないが、今後は大学で野球を続け、もっと良い投手になりたい」と前を向いた。

9回表、勝ち越しの右前打を放つ島村

試合後、小浜から千羽鶴を託される壱岐ナイン

試合後、ビッグNスタジアムで校歌斉唱

 

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