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久間総務部長が潔白を答弁。退職願、長期休暇を説明。市議会一般質問

市議会定例会12月会議は10日、一般質問初日が行われ、赤木貴尚議員は10月から市民を騒がせていた不正入札疑惑に関して「長崎県警が市職員を事情聴取したことを、どのように理解したか」と市執行部の考えについて質問した。これに対して久間博喜総務部長は「私に関する一連の経過を説明する。長崎県警本部の捜査の中で、昨年10月実施の長島地区放射線防護対策施設整備工事(建築主体)の入札等に関して今年10月、複数回、任意の事情聴取を受けた」ことを認めた上で、「捜査にはすべて真実を供述し、入札への不適正な関与は事実無根であることを終始説明した。私に関しての捜査は11月10日に完結し、『何もありません』と告げられた」と潔白だったことを答弁した。

久間部長は「事情聴取は当初、参考人として呼ばれたと思っていたら、取り調べであることを告げられた」と当時の心境を振り返った。事情聴取後に退職願を提出したこと、約1か月間(実質20日間)にわたる長期休暇を取ったことに関しては「事情聴取で捜査官から、捜査全体が長引く可能性があること、関係者との接触・証拠隠滅等の行為があれば、あなたにとって不利な状況を作ることになると告げられたため、10月16日に白川市長に内容を報告し、登庁すれば他の職員等にも捜査の範囲が広がり混乱を招く恐れがあること、他職員を指導する立場にある総務部長に嫌疑がかけられていることは市政に与える影響が計り知れないこと、捜査が長期化すれば業務継続に支障をきたすことから、一身上の都合による退職願を申し出た」と一度は退職願を提出しようとした経緯について話した。

「しかし白川市長は私を信頼していると述べ、退職の願い出を強く拒否し、受理されなかった。その後、市より登庁しない間は年次有給休暇で処理すること、業務継続のため10月17日より中原副市長に総務部長事務取扱を発令することの連絡を受け、すべて市に任せることを承諾した。11月10日に捜査官からの説明を受けた後、私に関する捜査は何もなく完了したことを白川市長に報告し、11月12日から登庁の命令を市長から受けた」と職務に復帰したいきさつを説明した。久間部長は「一旦は退路を断つことも考えたが、市政の業務継続と、今回の件についての説明責任を果たさなければならないこと、白川市長をはじめ私に絶対の信頼を寄せてくれた方々の思いに応えるためにも、こうして登壇させてもらっている。この間、壱岐市幹部職員として20日間もの長期休暇を取り、市民に不安を与え、少なくとも壱岐市のイメージに負の印象を与えたことを深くお詫びする」と頭を下げた。また「今回を契機に入札制度の適正化等には万全の対策を持って、より良い制度改革の取り組みを行っていきたい。その他のことについては警察からの公表もなく、私の知りえないことだ」と不正入札疑惑そのものについては触れなかった。

白川博一市長は「行政報告で述べた通り、結果として中原前副市長、市職員に対して県警として何ら措置、コメントはなく、つまり何もなかったと理解している。市長として説明責任を果たすべきとの指摘もあるが、私が県警から受けた説明はこれですべてであり、これ以上申し上げようがないことを理解してもらいたい」と説明責任を果たしたことを強調した。赤木議員は「久間部長と市長の答弁は理解した。だが県警から事情聴取され、入札を疑われたことは、市民の信頼を裏切っただけでなく、市政の信用をおとしめ、市のイメージを損なうことにつながり、断じてあってはならない。不正を疑われない環境を一層強化、拡充していくことが大切だ。今後このようなことが起こらないように、襟を正して壱岐市発展のために、いま以上の力を注いでもらいたい」と要望した。

この日の答弁では、久間部長がどのような理由で県警から事情聴取をされたのか、中原康壽前副市長がなぜ突然辞任したのかについては一切触れられておらず、市民の不信感を完全に払しょくする説明は、11日の一般質問2日目以降の質疑に持ち越された。

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