通信大手のKDDI株式会社は、壱岐市、市商工会、離島経済新聞社とともに5月23日から壱岐市で、離島事業者を対象とした「しまものラボ」を開始した。7月11日まで計5~6回の講義を行う。23日の第1回講座「商品の魅力と商品情報をチェックする①」には島内7社が参加した。
「しまものラボ」は離島の特産品の知名度向上や販路拡大を図るために必要なノウハウを地元の事業者に身につけてもらい、地域経済の活性化につなげようという取り組み。これまでに鹿児島県喜界町、北海道利尻町、東京都大島町で実施してきており、今回で4か所目となる。
参加事業者は、専門講師による商品の販売基礎、全国のauユーザーとKDDI社員を商品モニターとして消費者ニーズなどを学び、商品情報の改善ポイントの洗い出し、プロカメラマンによる商品撮影、ECサイト(インターネット上で商品を販売するサイト)の作成などを行う。商品はKDDIが開設しているサイト「しまものマルシェ」での販売を行う。しまものマルシェは今年3月までに19島27商品を扱っており、約5千万円の販売実績がある。
KDDIの三井智九州総支社長は「若者の流出と人口減少、流通・移動コストなど離島の抱える問題を、KDDIの持つICT環境、全国2500店舗のauショップを活用して、問題解決につなげていきたい」と意欲を語った。
白川博一市長は「KDDIのネットワークとノウハウを提供して頂けることは大変にありがたい。壱岐の発展のためには、新しいものにどんどん取り組んでいくことが、離島に住む首長の役目だ思っている。全国離島のモデルケースになることを期待している」と話した。