本紙で創刊以来、4コマ漫画「壱岐名物くん」を、壱岐くるマガジンでも4コマ漫画「ほっとひと壱岐」を連載しているのが、本市出身の漫画家・栗元健太郎さん(35)。2010年7月から週刊少年チャンピオンで「出陣!!ムショ高排球軍」を連載、12年5月からは月刊コミックガナルで「SKY CAROL」、昨年からはマンガボックスアプリで「特区八犬伝code:T‐8」を連載するなど、紙媒体に加えてウェブにも活躍の場を大きく広げている。マンガボックスアプリは無料で、年末には100万ダウンロードを達成している。
栗元さんは、東京から5年ぶりに帰省した壱岐の印象について「都会と田舎とのバランスがよく取れた場所になってきた、と思います。田舎ながらののどかさはあるけれど、コンビニもできたし、ネット環境も素晴らしい。“島は好きだけど、不便だったり不潔なのは嫌”という女性にも安心して薦められる観光スポットではないでしょうか」と故郷を振り返った。
「ただ、本物がたくさんあって、もっと評価されていいはずなのに、まだまだ知られていないことが多いとは感じます。アスパラの日本一達成も、今回帰省するまで私も知りませんでした。もっと柔らかなキャッチフレーズや宣伝方法があっても良いのでは。くまモンも最初は熊本県の認知度の低さに苦労していましたが、“スザンヌと一緒だよ”とPRして人気爆発のきっかけになりました」と指摘する。
栗元さんが感じる壱岐の「お宝」は「すごく濃い、夏の緑色、空の青さ、ヒマワリ畑の黄色のコントラストでしょうか。地元出身の私にとっては、最初は当たり前と思っていた光景でしたが、夏に妻と一緒に帰省した時に、彼女がその色合い、海の透明さにビックリしていました。いまでも空や海の作画をする際に、壱岐の“色”を思い浮かべています」。
今回、一緒に帰省した長男・將太郎さん(7)にとっても、壱岐の「色」は忘れられない思い出になることだろう。