社説

家庭生活は男女平等ですか?

23日から29日まで「男女共同参画週間」が実施される。

長崎県は2016年3月に第3次基本計画を策定し、女性が力を十分に発揮できる社会づくりに取り組んでいる。県下の各市町も様々な施策を展開しており、本市は昨年3月に第2次市男女共同参画基本計画を策定し「男女(とも)に築こう自分らしく輝けるまち『壱岐』」を基本理念に、意識・社会・地域・環境・DVで5つの基本目標を掲げ、2026年度までの10年間の計画とした。この基本計画に基づき昨年は、チラシ回覧、街頭啓発、啓発グッズ作成、ポスター掲示、ケーブルテレビでの広報など、県下各市町の中でも特に熱心な取組を行った。今年も「広報いき」6月号で「男女共同参画について考えよう!」の特集が組まれ、意識の高揚を図っている。

この市計画の中に掲載されている男女平等に関する意識の市民アンケート調査結果が興味深い。「平等である」と感じている割合が低いのは「社会通念・慣習・しきたりなど」の19・4%、「政治・経済活動」の22・3%で、これは女性が関わることができない神事などもあること、市議会議員や市部長級以上に女性がいないことなどから当然のアンケート結果に思われる。だが一方で「家庭生活」では平等であると感じている人が41・4%を占め、これは「学校教育」の55・2%に次ぐ高い数値となっている。

女性の自由度が高く、意志が強いと言われ、離婚率が毎回の調査でトップ3に入る北海道でずっと暮らしてきた記者から見ると、壱岐はやはり「九州男児」が多いと感じる。「男尊女卑」とまでは行かなくても、女性が一歩引いているように見えることが多い。例えば居酒屋に中高年の女性が来ている姿や、男性が家事をしている様子を見ることが少なく思える。それでも「家庭生活で平等」と思っている人が多いのは意外な結果だ。

「女性の皆さん、本当に我慢していませんか?」と聞いてみたい。

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