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壱岐ウルトラマラソン実施へ 10月2日開催、千人参加予定

今秋に第1回の開催を予定している「壱岐ウルトラマラソン大会」の大会委員会設立総会が1月26日に文化ホールで開かれ、大会・実行委員会を構成する各団体から40人が出席。会長を白川博一市長に、副会長を長嶋立身市観光連盟会長、松永裕一壱岐体育協会会長にすることなどを決めた。
現時点での開催概要案は、開催日は10月2日で、100㌔と43㌔の2種目を予定。100㌔コース(制限時間14時間、定員5百人)は壱岐文化ホール発着で、右回りに壱岐島を1周する。途中、4か所にエイド(応急救護)・おもてなしステーション、17か所に軽食も用意した給水所を設ける。43㌔コース(同7時間、同5百人)は芦辺町の壱岐島開発総合センターをスタートし、同じく右回りで文化ホールを目指す。
コースはまだ正式な計測を行っておらず、今後、変更する可能性がある。また43㌔コースに関しても、42・195㌔のフルマラソンに合わせるか、50㌔レースにするかなど、今後設立する実行委員会で煮詰めていく。
大会運営全般は市、市観光連盟が行うが、実務面の計測・エントリー・参加者ツアー設定・広報・受け入れ環境整備などはJTB九州、電通九州、富士ゼロックスと専門機関に任せる点が、壱岐の島新春マラソン大会などとは違う。実行委員会も競技運営、総務企画、おもてなし観光、子ども参加(応援やエイドステーションでのボランティア体験)の4グループに分担して準備を進めていく。
ウルトラマラソン(フルマラソン以上の長距離ロードレース)は現在、全国で年間20大会程度が行われており、今年31回目を迎える最古参の北海道・サロマ湖(6月第4日曜)は4千人以上が参加(申込は8千人以上)している。
事務局は、同じ離島で開催されている隠岐の島(過去10回、6月第3日曜、参加8百人)、九州地区の阿蘇カルデラ(過去24回、6月第1日曜、同1600人)、昨年第1回だったOSAKA淀川(3月第4日曜、同4千人)、開催時期が近い四万十川(過去20回、10月第3日曜、同2千人)を参考にしながら、今後の運営方針を固めていく。
開催による地域活性化としてもっとも期待が大きいのは経済効果で、事務局の篠原一生さん(壱岐市役所)は「スタートが早朝5時頃になるため、離島では前日の宿泊が必ず伴う。またゴールも夜間になるため、当日の後泊も期待できる。千人が参加した場合、家族なども含めて延べ2400泊、1泊9千円とすると2160万円。さらに飲食費、土産代の経済効果が創出できる」と見積もっている。
隠岐の島(市からの予算7百万円)の場合、船賃など交通費も含めて2198万円の経済効果が出ており、壱岐では市・県予算それぞれ4百万円の計8百万円の助成を検討している。
参加者については「現在ある大会はほとんどが定員一杯になっており、まだ需要過多と言えるマーケット。週1回以上走っているランナーは全国で約572万人、九州北部3県に約32万6千人がいると想定され、そのうち0・3%が参加すれば千人になる」と確保に自信を見せた。
また壱岐のコースとの特徴として「海がこれだけ見えるコースは他にないし、コース上の観光名所もおそらく最多。信号もスタート直後の交通規制区間にしかないので、ノンストップでレースができる」などのメリットを挙げた。
今後の課題としては「約8百人が必要な大会ボランティアの確保、エイドステーションへの医療スタッフの配置や県壱岐病院との連携、日の出前・日没後のランナーの安全確保、しっかりとした計測」(篠原さん)など多く、2週後にはねんりんピック・ウォークラリー競技も開催されるため、事務局は多忙を極めることになる。また百㌔コースは、安全面を考えるとフルマラソン経験者の参加が望ましく、島内参加選手が極めて少ない中、どのように島内気運を高めていくかも、大きなテーマとなりそうだ。

ウルトラマラソン(ウルトラマラソン・コース案)

 

 

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