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壱岐から最優秀に2人選出。県読書感想文コンクール

県内の小学生を対象にした第47回県読書感想文コンクール(県学校図書館教育研究会など主催)の中学年の部で、小山陽人さん(渡良3年)と寺井くるみさん(石田4年)が最優秀を獲得した。

小山さんは4冊の課題本の中から「となりの猫又ジュリ」(作・金治直美、絵・はしもとえつよ)を選択。「課題の4冊とも読んだが、一番スーッと読めた。感想文も書きやすそうだった」と子どもらしい理由を説明。最優秀受賞も「ビックリしたけれど、自信もあった。最優秀が獲れるように、字をきれいに書くことに気をつけた」と笑顔で話した。小山さんの曾祖母の家が壱岐にあり8匹のネコを飼っていて、遊びに来た時にその自由奔放な様子にひかれた。だがその1か月後に曾祖母が死去。小山さんは、曾祖母ときちんとお別れができなかったこと、曾祖母とネコたちと一緒に遊べなくなったことが心残りだったが、母親の転勤で今年4月から壱岐に住むことになった。小山さんは「壱岐に来たらみんなが亡くなったひいおばあちゃんのことをよく知っていて、いろいろな話を聞くことができた。ネコたちも相変わらず自由気ままに元気にしていた。ぼくが壱岐に来ることになったのは、あのネコたちの不思議な力で引き寄せられたのかなと、この本を読んで思うようになった」と8匹のネコと本の主人公のジュリを重ね合わせた。さらに「大好きなひいおばあちゃんが住んでいたこの島で、ボクはこれからもいろいろなことに挑戦をして過ごしていく」と感想文の最後を締めた。

寺井さんは2年生の時に続いて2度目の最優秀。昨年も優良賞を受賞している。くるみさんの3歳上の姉さくらさん(石田中1年)は、小学生時代に4度の最優秀を受賞しており、姉妹でタイトル独占を続けている。寺井さんが選んだ課題本は「ぼくらのウソテレビ」(作・ねじめ正一、絵・武田美穂)。寺井さんは「待っていた人が遅れた時に、そんなに待っていないよ」と時々ウソをつく母親が、くるみさんに対して「ウソをついてはダメ」と言うことに、感想文の冒頭で「いやな感じです」とドキッとする言葉で読み手の興味を引き付けた。本の中で「うちにはテレビがある」と見栄を張ってウソをつき窮地に立たされた主人公の「ぼく」を、何でも持っていてスポーツも得意で最初は嫌っていた転校生の「鎌田くん」が、「自分は幽霊なんだ」とウソをつくことで助けてくれたことから、寺井さんは「人を助けるウソ、人を元気にするウソは良いウソ」だと気がついた。母親のウソも「思いやりの気持ち」が生んだ良いウソで、「良いウソをつくことは難しいが、相手の気持ちを考えて行動すれば、この本の表紙のようにみんな笑顔で過ごすことができる」と思いやりの大切さをこの本から学んだことを書いた。寺井さんは「姉や母のアドバイスで、自分が主人公と似ている点や、自分の経験に重ね合わせて、主人公の立場に立って感想文を書いたことが良かったのだと思う。本は1年間で100冊以上読んでいるが、もっと多くの本を読んで、いろいろなことを学んでいきたい」と話した。

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