国の重要無形民族文化財に指定されている壱岐神楽の「大大神楽」公演(壱岐神楽保存会主催)が2日、筒城ふれあい体育館で行われた。
18回目を迎える恒例行事。大大神楽は壱岐神楽の中でもっとも厳粛・丁重なもので、例年はたいまつを焚いてふれあい広場で行われるが、台風12号の接近による悪天候のため、体育館内に舞殿を設置。舞人・楽人合わせて18人の神官が、34演目を6時間以上にわたって披露した。
神々の恵を願う「太鼓始」で幕を開け、神武天皇が東征の時に道案内として飛来した賀茂建角身命の功績を称える「八咫烏(やたがらす)」、三本の刀を両手と口にくわえて舞う「二剣」、相撲の技を神前に演じる「紙相撲」、納めの「八散供米」まで、壱岐神楽ならではの演目が舞われた。
また番外として五穀豊穣を感謝する「豊年舞」で餅まきが行われ、約300人の観客は手を伸ばして縁起物を頂き、「漁舞」は漁業者が舞殿に上がり、漁網を頭から被って海上安全などを祈った。