壱岐市長杯・壱岐‐博多ヨットレースが15日に開かれ、福岡県内の17艇が出場。合わせて約150人のセーラーが玄界灘を舞台に航海技術を競った。
博多ヨットクラブ(西岡悟会長)主催。1970年代後半、海水浴など目的に博多から壱岐を訪れるヨットが数隻あり、壱岐の民宿などで会ったヨットのメンバーたちが「どうせ博多に帰るなら競争して帰ろう」と意気投合したのがきっかけで、78年から壱岐‐小戸(福岡市西区)間のヨットレースが始まった。
それ以降、年1回開催され、2017年からは壱岐市と壱岐市観光連盟が後援。18年からは壱岐市長杯として開かれている。
レースは午前9時に小戸ヨットハーバー沖をスタート。約27マイル(約50㌔)先の筒城浜沖までのタイムを競った。
当日は追い風となる東よりの風が吹き、各艇とも広げた帆に晩夏を思わせる夏風を受けて、海面を快走。4~7時間かけて筒城浜沖に到着した。
順位は所要時間に、船の大きさや形ごとに定められたハンディキャップを加えて決められ、「Second Love」(艇種Farr395)が優勝した。
キャプテンの興梠博文さん(62)は1週間前から風の予報を見てレースに臨んだ。風を読みながら、やや沖合のコースを選択したのが功を奏した。
大会を終え、「今まで何十回も来ているがやっぱり優勝は嬉しい。壱岐の市民の方は皆さん温かく、顔馴染みでなくてもフレンドリーに接してくれて、また行きたいと思わせてくれます」と話した。
当日夜は筒城浜ふれあい広場レストハウスで表彰式と懇親会があり、篠原一生市長が壱岐牛や壱岐焼酎など特産品などPRし「壱岐にとって福岡は非常に重要な場所。福岡には壱岐出身者が数万人住んでいると言われている。福岡の皆さんに壱岐のことを知ってもらい訪れていただきたい」と呼びかけた。