社説

トイレ洋式化は一気に進めるべき

市議会6月会議一般質問では公共施設の整備拡充に関する多くの質問があった。今年度当初予算は骨格予算ながら前年比1・3%減の238億6500万円が計上されていたため、篠原新市長が補正で使える予算は少ない。質問者の要望に応える答弁ができなかったことは仕方がない。
だが必要な施設はいずれはつくらねばならない。新庁舎は莫大な予算が必要でかなりの調整が必要なのは理解できるが、近い将来に建設は必要不可欠になるのだから、例えば2期目の任期を想定して「2033年までに建てる」などの意思を示してもらいたい。
最も早急に着手して欲しいのは学校、観光施設トイレの洋式化だ。中田恭一議員の質問に対し、学校トイレの洋式化率は約4割、観光施設は45か所、大便器229基のうち165基で約7割との答弁だったが、篠原市長は近年、和式トイレで用を足したことがあるだろうか。記者は少なくともこの10年は1度もない。子どもたちにとっては学校で用を足すことが苦痛に感じるとストレスや体調不良の原因になりかねない。
トイレ環境の悪さは観光客へのイメージ低下が明らかだ。観光施設洋式トイレ165基のうち100基近くは一支国博物館、壱岐島荘、イルカパークなど施設内のトイレで、屋外トイレの洋式化率はまだまだ低いし、観光課所管以外に250基以上の公衆トイレがあり、こちらの多くも洋式化されていない。トイレだけで管理の所管が5課以上に分かれているので洋式化計画も集約できないし、清掃や紙の補給などもバラバラで不便極まりない。トイレの所管はすべて環境衛生課にするなど整理した上で、「年次ごとに」などと悠長なことは言わず、一気に予算化して洋式化を早急に進めるべきだ。
市役所4庁舎には47基あり、このうち43基が洋式で、41基には温水洗浄便座が設置されている。市民も頻繁に利用するのだから洋式化は当然だが、他の施設でも改善されないと「市職員ばかり」と言われかねない。

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