社説

東京五輪へ向けて応援体制を。

2020年7月24日の東京オリンピック・パラリンピック開幕まであと2年を切った。各競技の代表候補選手が揃ってきており、平昌冬季五輪以上のメダルラッシュへ期待が高まっている。本市から五輪選手が登場してくれればさらに盛り上がりも頂点に達するのだが、残念ながらいまのところ、本市出身の候補選手はいない。だが毎年のように本市で合宿をしている陸上競技選手2人が候補になっている。女子マラソンの野上恵子さん(32=十八銀行)と視覚障害女子マラソンの道下美里さん(41=三井住友海上)だ。

野上さんは兵庫県出身で、高校までは目立った成績はなかったものの、2004年に十八銀行に入社してから素質開花。初マラソンの15年名古屋ウィメンズで6位、17年はアジアマラソン選手権に日本代表として出場して2位。今年3月の名古屋ウィメンズは5位(日本人3位)で2時間26分33秒の自己ベストをマークして、来年の東京五輪選手選考レース(MGC)への出場権を獲得。今年8月18日からのジャカルタ・アジア大会の日本代表選手にも選ばれている。野上さんは同銀行陸上部の合宿で本市を4度訪れており、今年は他のメンバーとともに芦辺ランニングクラブの児童らに陸上教室で指導を行い、市民と触れあった。

道下さんは09年から視覚障害者女子マラソンを始め、数々の大会に優勝。16年リオデジャネイロパラリンピックで銀メダル獲得。17年別府読売マラソンでは2時間56分14秒の世界新記録を樹立するなど、東京パラリンピック出場はほぼ確実視されている。壱岐では16年から毎年、合宿を行っており、昨年5月の壱岐ロータリークラブ創立50周年記念式典では講演を行った。

2人とも毎年合宿をしている壱岐を「第2の故郷」と言ってくれている。壱岐合宿が少なからず、いまの成績に影響を与えていると信じたい。市陸上競技協会と市が中心となって、まずは応援体制を整備してもらいたい。

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