壱岐なみらい創りプロジェクトSDGs対話会(発表会)が2月23日、壱岐の島ホールであり、小中高校生の代表が持続可能な社会づくりへ向けた取り組みやアイデアを発表した。
一般社団法人壱岐みらい創りサイトが主催して平成27年から開催され、これまでに提案されたアイデアの中には、スーパーで賞味期限が迫ったものから購入を勧めるシール「食べてほしーる。」など実現したものもある。
発表はまず、初山、箱崎、田河の3小学校の児童が海洋教育プロジェクトの活動成果を発表。続いて4中学校の生徒代表がそれぞれ「住み続けたいまち」の理想像を発表した。
そのうち初山小の児童たちは、海のゴミ問題について学んだ成果を発表。世界中の海中にはゴミが1億5千万㌧あることやごみ袋が自然に還るまで320年、マスクは4百年かかることを説明。「ゴミを捨てるとマイクロプラスチックになり魚が食べてしまい、魚を人間を食べてしまうことになる。絶対にゴミを捨てないで」と呼びかけた。
最後は壱岐高校の5チームがコンテスト形式でアイデアを発表し、壱岐商業高校は企業体験プロジェクトの取り組みを紹介した。
市のSDGs未来課の篠崎道裕課長らが課題性、独創性、実現性の観点から審査した結果、製造工程で廃棄されているユズの皮や焼酎粕をスティック状のおつまみにするアイデアを発表した浦田千紗さん(壱岐高2年)と鋸﨑芽吹さん(同)の「すぴりっツ」チームが最優秀賞(市長賞)に選ばれた。
2人はイタリア発祥のパン「グリッシーニ」から着想を得て発案。これまで文化祭で試食会をして意見を聞くなどしてきた。現在、市内の総菜や弁当を作る事業者と共同で商品化を目指している。
浦田さんは「協力していただいた皆さんのおかげです。島外でどんな取り組みをしているのかも調べたりして、興味がなかったことに関心を広げることができて、周りはもっとすごいことをやっていて、取り込んでより良くしたいと思った」
鋸﨑さんは「(最優秀の)自信はあったけど確証はなかったので嬉しい。未来のためという大それたことではなく、自分がやりたいと思って取り組んできた。『いきなすてぃっく』は壱岐のおみやげの中でも珍しく、高校生が作ったというブランドも話題性もあるので、そこを強みにしていけたら」と話した。