海へ転落した女性を救助したとして、市消防本部の山川康消防長は9日、市民4人に感謝状を贈った。
感謝状を受けたのは、漁業の斉藤順次さん(59)、塩津峰行さん(73)、三浦竜造さん(49)、会社員の竹田秀平さん(33)=いずれも芦辺町諸吉本村触在住=。
同本部によると本年1月8日、八幡漁港岸壁を歩いていた70代の女性が誤って海へ転落。近くに留めていた船の清掃中だった斉藤さんが何かが海へ落ちる音が聞こえて見に行くと、溺れている女性を発見し、ロープなど手繰り寄せる「カギ竿」を女性の服に掛けて引き寄せて沈まないようにして、大声で助けを呼んだ。声を聞いて駆け付けた塩津さん、三浦さん、竹田さんと協力して、女性にロープをかけて船に引き揚げ、船に積んでいた毛布を掛けて温め、救急隊へ引き継いだ。
山川消防長は「冬で海水温が低く、発見が遅れると命に関わる事案だった。迅速な対応と連携、処置により救助することができた。深く感謝申し上げます」と述べた。
斉藤さんは「4人で連携できて命が助かってよかった」と話した。
また、同日の「救急の日」にちなみ、同本部はイオン壱岐店で啓発イベントを開き、心肺蘇生法の実技体験やはしご車の試乗など行った。
家族で参加した石田小5年の安川茉穂さんははしご車で24㍍上からの景色を楽しんだ。「高くて怖かったけど、普段見ることができない景色が見られてよかった。心肺蘇生は難しかったです」と話した。