昭和初期からの勝本浦の風景や人々の暮らしを写真でたどる「勝本浦の昭和・平成の記憶写真展」が勝本地区公民館で開かれている。入場無料で10月上旬まで開かれる予定。
勝本浦まちづくり協議会と勝本地区公民館が共同で主催。
同公民館主事の末永香代子さんと同浦在住の松尾滿里子さんが「勝本浦の昔の風景を見て元気になってもらえたら」と話し合い、住民から各戸に残る古い写真を募集。百枚以上が寄せられ、漁港や酒蔵の様子や勝本桟橋に入る旅客船大衆丸、セーラー服ともんぺ姿の女学生など百枚以上の写真を展示している。来場者は「懐かしか」「写真を見て元気が出た」と口々に話し、当時を懐かしんでいた。
寄せられた写真は、勝本の〝史料〟として将来に残すため、パソコンにデータとして取り込み、保存する活動も同時に行った。
松尾さん(73)は今年春、姉とともに勝本浦や家族の歴史をまとめた本を自費出版した。本には昭和時代の写真も掲載し、当時を懐かしむ声も多かった。
また、高齢化や家の改築によって、各戸に残る写真が失われる可能性もあったことから、写真展を開こうと思ったという。
松尾さんは「(勝本浦の)昔は勢いがあった。いい時も苦しい時も両方があったが、今は元気をなくしているような気がする。良かった時を思い出しながら頑張ろうと思っていただけたら」と話した。
同公民館は今後も定期的に写真展を開きたい考えで、浦部のみならず、勝本全域の家々に残る写真を募集している。
問い合わせは勝本地区公民館☎42‐0747。