JA全中は6日、第46回「ごはん・お米とわたし」作文・図画コンクールの審査結果を発表。郷ノ浦中学校3年、横山力蔵さん(14)の作文「一粒一粒に心を込めて」が文部科学大臣賞を受賞した。総理大臣賞に次ぐもので、小学低・高学年、中学生の3部門から各1人が選ばれる。横山さんは「驚きました。うれしいです」と喜びを語った。授賞式は来年1月8日、東京都千代田区のJA共済ビルで開かれる。
JAグループが推進する「みんなのよい食プロジェクト」の一環。今年は作文の部に全国から3万6474点の応募があった。横山さんは夏休みに作文を執筆。県審査で入選し、全国審査へ進んでいた。
父の太三さん(48)は日本酒蔵杜氏を務め、力蔵さんは小学生の頃から瓶にラベルを貼るなどの作業を手伝ってきた。力蔵さんは酒蔵やその仕込みに使う米の稲刈りを手伝った経験を通して、蔵人や農家の苦労と感謝の気持ちを綴った。
米の大切さを意識し始めたのは中学1年の時。室温が35℃ほどに保たれた「室(むろ)」で、蒸しあがった米をほぐす作業を手伝った時、米一粒一粒を大事に扱う蔵人の姿が印象に残り、いつか作文を書く機会があれば、このエピソードを書こうと決めていたという。
酒造りが最盛期となる秋から春にかけて、朝早くから夜遅くまで働く父を見て「感謝の気持ちがある」という力蔵さん。将来は後を継いで酒造りへの道も視野に入れている。