一支国博物館の第52回特別企画展「古代世界の中の壱岐」が4日に1階テーマ展示室で開幕した。来年1月20日まで。入場無料。
同展は博物館と市教委の共催で、これまで島内での発掘調査や資料が少なかった古墳時代後期から飛鳥・奈良・平安時代にスポットライトを当てた。平成28年度から令和2年度まで5年に渡って市教委が実施した調査資料を再整理し、国内外の交流・交易の中継地だった壱岐が、倭軍の最前線基地として性格を大きく変えていった様子などを、時代を追った展示で紹介している。
展示品数は約200点で、笹塚古墳から出土した国重要文化財「金銅製亀形飾金具」をはじめ、串山ミルメ浦遺跡出土の亀卜甲(巫女が占いで用いた道具)、壱岐国分寺出土の瓦、双六古墳出土の中国北斉製二彩陶器、鉢形嶺出土の弥勒如来坐像(複製品)など。市教委の田中聡一係長は「古代の壱岐、日本、中国大陸の年表を掲示しているので、展示物と見比べながら、壱岐の古代の目まぐるしい変化を感じてもらいたい」と話した。
来年1月16日に関連イベントとして特別講座「古代世界の中の壱岐」を開催。田中係長ら4人が講演する。