県は台風10号による大雨による洪水被害を防ぐため、本市では初となる事前放流を4日、永田ダムで実施した。
大雨を前にダムの水位を下げることで、貯水できる雨水の容量を増やす目的。午後3時に壱岐振興局の担当者が管理棟内の緊急放流バルブを空けると、ダムの下部から勢いよく水が放出した。今回の放流量は1秒約120㍑放出。3日間かけて2万6千㌧を下流に放出させ、ダムの水位を50㌢弱下げた。
県は8月27日に、県内36水系の44ダムで事前放流できる「治水協定」を締結。予想降雨が各ダムの基準を超える場合、3日前から放流できるようになっている。今回は4日時点の予想降雨量は基準に満たなかったが、特別警報級の台風が予想されることや永田ダムの下流に人家があることを考慮し、県が市などと協議し放流を決めた。